2007年3月23日金曜日

世界一美しい図書館




中世の巨大な教会を舞台にした小説「薔薇の名前」
ショーンコネリー主演の映画にもなった。
この中に、壮大な図書館が出てくる。司祭、修道士達が、大きな色刷りの立派な本を読み、研究している場面だ。
やはり映画「ハンニバル」で、レクター博士が、イタリアの古い図書館の司書になって隠れ、そこの本を分析したある結論をセミナーで発表する場面がある。これも膨大な古書が背景にある。
どちらも、中世の図書館が舞台だ。
これが、全くそのまま、いや、もっともっと巨大な本物の図書館として、ウイーンの王宮の中にある。
「世界一美しい図書館」と呼ばれている。
最初、どういうものかわからないで、名前が面白そうだから、とにかく行ってみた。古い本が見れるのか、図書館そのものが美しいのか、全く知らないで。

巨大なドアを入ったら、500年、すっ飛んだ。

普通のビルなら、4〜5階分の高さのところに、2層になって、古書がびっしり。
巨大な空間が、本で囲まれている。
天井はドームになり、立派なフラスコ画。
天井近くの窓から、やわらかい冬の光が射し込んでいる。
古書は革張りで、大きなのは高さ1メートルにもなるだろうか。
高いところの本をとるために、各本棚には木製の移動式階段が付いている。

ここには中世の文書、記録がびっしりと詰まっている。
いったいどんな本があるのだろうか。
司書は、どのようにこれらを読んでいるのだろうか。
いや、そんなことは出来ていないんじゃないかな?
そんな甘ったるい量ではないんだから。

ある棚のところに行ったら、大きなドアが半分開けてある。
中を見たら、その向こうにも本棚。そこにもびっしりと本。
本棚の1ブロックが扉になっている。その向こうに本が隠してあるのだ。
ミステリーの世界がそのまま。魔女、魔王の館がそのまま。

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