2013年9月27日金曜日

2013EU-36:発酵した鮫

8/23,密閉した瓶が出てきた。
蓋を開けたらアンモニアのような臭い!
7ミリ角ほどの白い脂肪が入っている。
これが発酵した鮫。
恐る恐る食べてみると、アンモニア臭が鼻を突く。
ははあ、これは世界一臭い缶詰めと言われているスエーデンのシュールストレミングと同じような食べ物なのだろう。韓国の釜山辺りで珍重されている発酵したエイ料理と同類なのかもしれない。
ちっとも美味しくない。
ウエイターに聞いたら、この蓋をした瓶に入れて持ってくるのは、「スメル」を大事にしているからだという。そうだろうな。フレーバーといわないでスメルといったから、香りではないわけだ。
アイスランド来た途端、いきなりすごい食べ物に出会った。

2013年9月26日木曜日

2013EU-35:アイスランドへ

8/23,ロンドンから2時間半ほどの飛行でアイスランドのレイキャビクに到着。
この国は平和な国ナンバー1で、いちど行きたいと思っていた国。
これは、オーストラリア・シドニーに拠点を置く民間の国際研究機関「経済・平和研究所(IEP Institute for Economics and Peace)」というのがあり、2013年版ランキングでは、アイスランドが3年連続で1位となり、以下、デンマーク(2位)、ニュージーランド(3位)、オーストリア(4位)、スイス(5位)と続き、日本は6番目。http://10rank.blog.fc2.com/blog-entry-239.html
その他の国では、ドイツが15位、イギリスが44位、韓国が47位、アメリカが100位、中国が101位、北朝鮮が154位、ロシアが155位で、最下位はアフガニスタン。
 日本の1/3の面積で、人口は約32万人。首都のレイキャビクに11万8千人が住んでいる。この数は国民の数にしても日本の地方都市レベルなのに、国際的な平和会議を開いたりしていて、世界に影響を与えている。
レイキャビクの気温14℃。
空港でレンタカーをピックアップしてレイキャビクまでの60キロを走り始めた途端、荒涼とした大地。
火山大地に苔が生えたように見える。
遠くに大地からの蒸気が噴き出している。
この国は地熱発電が盛んだった。
 人口からいって小さな街だと思っていたが、中心部に片道3車線のフリーウエイが走っている、すごいね。
国の一部は北極圏(北緯66度33分以北)に入っている、世界最北端の近代国家だ。
レンタルの小型車ではマニュアルトランスミッションしかないので、40年ぶりのクラッチ操作で左足のモモの筋肉が痛くなった。
ホテル到着してすぐに中心部のレストラン街に行き、地元老舗レストランを発見。
メニューを見て、混乱。
発酵した鮫、ミンククジラのタタキがある。
パフィン(puffin)のスモークというのがあり、これはなんだと聞いたら鳥の剥製を持って来て「これです」
ツノメドリ。
メインの中に馬のテンダーロインのグリルがある!
サーモンの44℃低温クックがある!
全部食べたいが一人でそうは行かず、鮫、鯨、パフィンをアペタイトで頼み、メインをシュリンプにした。馬とサーモンはまた来ようか。

2013年9月25日水曜日

2013EU-34:Ryeのシーフード

8/18,ロンドン市内から南へ列車で1時間半ほどのところにRyeという小さな素敵な街があるというので行ってみた。
ここは昔は海岸で、港として成り立っていたが、海が4キロも後退して、街だけ残り、今は可愛い観光地として繁盛しているという。
 歩いてみると絵本のような街で、美味しそうなレストランや数百年前の状態のホテルなど、魅力的な街並み。
1100年代の部分が残っている教会もあり、街全体が中世。
 シーフードに力を入れているということなので、最も古風なレストランに入って海老のプラッターを頼んだ。
 新鮮な海老をさっとボイルしただけのがたっぷりカップに2杯、濃密なパンと一緒に出て来た。
レモンを絞り込んで食べると、ソースも適度で旨い。
生ぬるい「ロンドン・プライド」の生をチビチビやるとまたいい。

2013年9月24日火曜日

2013EU-33:最「硬」のステーキ

8/17,テニスが好きな人はあこがれのウインブルドンスタジアムは、実にていねいな施設管理をしていて、年に一度のトーナメントの為の芝生を来年の為に調整していた。


 1時間半のスタジアムツアーを楽しんだあとアパートに帰り、肉屋で買ったサーロインステーキを焼いたら、どうも違う。
焼き上がりがゴムのような状態。
しまった! これは熟成していない肉を買ってきてしまったようだ。
ナイフを入れると並みの硬さではない。
スジのところなど、自動車のタイヤ。
熟成していればスジのところは軟骨のようで美味しいのだが、この肉は切れもしない。
ガリガリと一切れに噛みついたが、いくら咬んでも切れない。
あきらめて、軟らかい部分のところだけ何とか食べたが、スジだらけの半分は残念ながら食べられない。
熟成していないグラスフェッドビーフはこうなるのだ。
今まで食べた中でも記念すべき硬いステーキだった。

2013年9月19日木曜日

2013EU-32:ダメなフレッシュソーセージの食べ方

8/16,ハイストリートケンジントンの肉屋でケーシングした生ソーセージがいろいろな味ででているので試しに一つ買ってみた。
帰って調理してみたら、全くダメ。単に挽肉を詰めただけで何の特徴もない。
そこでフードネットワークというテレビ番組を思い出した。
これはロンドンのチャンネル49で終日いろいろなシェフが出て料理をする番組で、こんなチャンネルがあること自体昔のロンドンでは考えられなかった。ロンドンの皆さんグルメになってきたのだ。
その中で、ソーセージをフライパンに乗せてぐちゃぐちゃに崩し、野菜やクリームなどを放り込んで一つの料理にしてしまうのがあった。
なんともどうしようもない料理だとその時は思ったのだが、そうだ、買って来たソーセージでこれやってみよう。
ソーセージを縦二つに割って中の挽肉をバラバラにし、ケーシングは捨てる。
みじめな状態になったソーセージに、マスタードと醤油を混ぜてかき回す。
そのままポテトと一緒に食べたら、これは美味い!
ダメなソーセージはこうやって食べるのだ!

2013年9月18日水曜日

2013EU-31:ポークベリーのステーキ


 8/15,ロイヤルオペラハウスでボリショイバレエの「白鳥の湖」
世界最高峰のバレエと演奏は見事。
うっとりと時間の経つのを忘れ、夢の世界に浸った。
休憩時、巨大なホールがたった30分のお喋り空間になる。




帰る途中、ライトアップされたハロッズの上に大きな半月が浮かんでいた。

腹減った、ホールフーズで買って来たポークベリーのステーキを焼く。
骨付きのままで備え付けの小さなフライパンに入らないから端をカット。
うまく焼けたベリーから骨を外して繊維に直角にガリガリとカットし、柚子胡椒醤油をちょっと付けて食べると最高!

2013年9月17日火曜日

2013EU-30:ドライエージドビーフの陳列

 8/15,ホールフーズの食肉売り場は長大な対面ケースで、バックヤードとの境にドライエージドビーフのケースがある。
上段のもう充分仕上がっているブロックの日付は7/25なので、約3週間の熟成。
その下のは8/5で、10日ほどの状態だな。
ケースの中にファンは無い。
ここで熟成が完了したら、トリミングカットして対面ケースに陳列される。
オープンケースの端にはラムが一頭売りされている。すごいねこの売り方。
一頭買いたいところだが、ちょっと量が多すぎるので……
今晩用にポークベリーの骨付きカットを購入。



2013年9月12日木曜日

2013EU-29:カット野菜の量り売り

8/15,ホールフーズの野菜売り場にカット野菜の量り売りコーナーがある。
カット野菜は手間無しで売れているが、衛生管理上からパウチパックするのが一般的なのだ。
しかしここはプラスチックケースにそのまま入れ、トングで好きなだけ購入出来るようになっている。
ニンニクも皮をむいた粒のまま買える。
全てキロ10ポンド(1,600円)



2013年9月11日水曜日

2013EU-28:塩でバクテリアコントロールした熟成

8/14,今年もまたPromsに来ることが出来た。
ありがたいありがたい。
今日のメインは「展覧会の絵」で、ゲルギエフさんの指揮、ロンドン交響楽団
 終わってからさっき買って来たヒマラヤ塩のエージングビーフ。
ドライエージドしているのである程度は期待していたが、とんでもなかった。
ヒマラヤ塩のアロマがバックアップしているのかわからないが、とにかく今まで食べたイギリスでのドライエージドビーフの中で最高。
 塩で囲うというのは、アロマとはいっていたが、バクテリアコントロールでもあるのだろう。
塩分濃ければ細菌は増殖しないが、塩そのもので囲うのだから、細菌が少しでも少ない状態が必要な熟成に、塩が役に立っているのだろう。
塩コショウで焼いて、ただそのまま。
薄く切って肉汁を含ませて口に含んでじっくり咬んでいくと、豊かな牛肉の風味が充満。
大きいので縦に半分カットして焼いて、量的に正解。
明日、またこのアロマ&ドライエージドビーフの残りを楽しめるな。
Fortnum and Masonブランドビールもなかなか美味い。

2013年9月9日月曜日

2013EU-27:ヒマラヤ塩のエージングビーフとは

8/13,紅茶で有名なロンドンの「Fortnum and Mason」の地下に食品売り場がある。
ハイグレードな売り場なのに、価格はそう高くはない。
レジスタッフの男性は燕尾服着用。
精肉売り場に「ヒマラヤ塩のエージドビーフ」とある。
 塩で熟成とはどういう意味かわからず聞いたら「ヒマラヤ塩のブロックを使って部屋を作り、そのアロマの中で熟成させた」
売り場の横には塩をレンガ状のブロックにカットしたのが置いてある。
これで囲って熟成させるわけだ!
洞窟の中で生ハムを熟成させるのはあるが、塩の中でというのは初めて。
牛肉そのものは、北アイルランド産のアンガス。
これは確かめなくっちゃ。
 陳列しているリブアイは薄いので、対面の兄さんに2.5センチ厚にオーダーカットしてもらった。
今晩の楽しみが出来た。

2013年9月6日金曜日

2013EU-26:オーガニックラム

 8/12,ロンドン名物注文靴や紳士服の専門店があるジャーミンストリートをぶらついたあと、帰りの9番バスに乗ったら最も古いタイプの二階建てバスに遭遇。
色は赤ではなくシルバー。
ボンネットバスの運転席だけ残し、その上に二階を乗せただけ。
後ろから乗り込むようになっていて、カードリーダーが無いのでどうするのかときょろきょろしたら車掌が乗っていて「いいから中へそのままどうぞ」
走り出したら車掌がハンディ・リーダーを持って客席を回る。
停車場の名前を車掌が「エ〜〜次は〜〜」と地声でアナウンス。
ハロッズの前を通り「ハロッズ前!」と車掌がいうものの、誰も降りない。
 降りる時は車掌に言うか天井の紐を引き「チン」
この最古参のバス、古いの好きなロンドンっ子に人気があり、チャーターして結婚式に使ったりしているようだ。
古くからある9番路線にたくさん走っている。
アパートの近くで降車。
 近くにスーパーのホールフーズがあり、オーガニック系の食品が中心。
すごいラベルデザインのビールを買ってみたが、アルコール度5.2%で、これ一本飲んだら酔ってきた。ラベルの悪魔に睨まれた影響もあるかな。
16/20程あるむき海老のソテーをつまみ。プリプリの身だ。
daylesfordのオーガニックラムは素晴らしい。
これにイタリアンの有名シェフが始めたオーガニック惣菜店で買って来たサラダを添えて。
オーガニック・ホームディナーだな。


2013年9月5日木曜日

2013EU-25:オーガニックのdaylesford

8/12,オーガニックの食材、小売り、フードサービスを行なっている「daylesford
ノッティングヒルの店でランチ。
アウトサイドだとタバコ吸ってる奴が居るので、インサイド。
サラダのセットが、3種で10、4種で12ポンド。(1ポンド=160円)
3種の頼んでもボリューム満点。回りを見てもこれ頼んでいる人が多い。
付いてくるパンも木の実入りの重たいのが。
ミネストローネの小さいのでもかなりの量で、これにもパンが付く。
食後今晩用にラムチャップを購入。腹いっぱいになったあとなのであまり買い込まずに済んだ。

2013年9月4日水曜日

2013EU-24:ドライエージドビーフ28日と35日

8/11,パリからブリュッセル経由でロンドンへ。
マイレージを使った只航空券だと遠回りするが、まあ仕方ない。
乗ったブリュッセル航空というのは聞いたこと無かったが、EUの本部がある為か、かなり大きな航空会社のようだ。
パリからロンドンまで直行すれば1時間なのに、それを5時間もかかってやっとヒースローに着陸すると思ったら、機体がふらりと傾き、エンジン全開で急上昇して着陸やり直し。横風だったとアナウンス。あ〜あ、早くビール飲みたいな〜〜〜
 ロンドンは涼しい。日が照ると暑いが、日陰で半袖は寒い。
ハイストリートケンジントンのアパートにチェックインして早速近くの流行っていそうなレストランに飛び込み、すぐビール。
アペタイザーにアボガド・サーモン。
メインに35日のドライエージド・リブアイ・ステーキ。
このステーキは、35日にもかかわらず、ロンドンでチェーン展開している人気のステーキハウス「ブラック&ブルー」の28日間のドライエージドよりも硬い。
これは元々の牛肉の為だろう。「ブラック&ブルー」の方が上質なのだ。
日本ではドライエージドブームが来つつあるようだが、和牛のA-3あるいはA-2と赤身の多いホルスを、同じ期間エージングした場合、差が付く。サシの少ない和牛の方が仕上がりがいい。
和牛の方はモモの方まで製品になりシキンボウまで美味しく食べられるが、ホルスはリブとショートロイン(日本でいうサーロイン)の方しか製品にならないかもしれない。元の牛肉の質に当然だが左右される。