2011年6月30日木曜日

松江で蕎麦はソルボンヌ



名物出雲蕎麦、とはいっても、どこでも同じだが、蕎麦屋によって味はいろいろ。
松江の人なら誰でも知っている「ふなつ

この店、蕎麦のこだわり究極だが、もう一つ知られているのがご主人はソルボンヌ大学出身ということ。パリでインテリジェンスを磨き、松江に帰って蕎麦屋をやっているなんて、不思議な魅力。

店に入ると大きな蕎麦打ち台があり、電動式の石臼でごりごり蕎麦を挽いている。
蕎麦屋の中には見せかけだけで石臼を動かしている所があるが、ここは本物。
そのため、その日の蕎麦粉が無くなると、夕方前にのれんを入れてしまう。
店に入ったのは5時過ぎ、まだ蕎麦は残っていた。

まずはビールとメニューを見ると、松江地ビール「ヘルンさん」というのがある。
ヘルンさんとは、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)で、島根県の学校との契約の時、カタカナで「ラフカヂオ・ヘルン」と書いた所から、松江では「ヘルンさん」が定着し、地ビールもその名を取ったわけだ。

2011年6月29日水曜日

松江へ鈍足特急





博多のセミナーが終わり、松江に行くのに、33人乗りだったかのSaabのプロペラ機があるのだが、丸一日空いているので、のんびり列車で。
切符を買う時、JRの「研修中」札を付けた20代の社員に「進行方向左側」と言ったら、キップを渡してくれる時「はい、日本海側です」
この新入社員、鉄道が好きなんだろうな。

博多から新山口まで新幹線「のぞみ」ですぐ。
新山口の在来線ホームは、古風なまま建て直したようで、駅長室も、時刻表も、明治か大正といった所。こういうのいいね。

乗り込んだら、席は反対。
新幹線でも在来線でも、座席は太平洋側からABCDとなっているが、この列車は日本海側からABCDとなっている。日本海側を走る列車は皆こうなのかどうか、今まで気にしていなかったが、山陰を走る列車がこうなのか、日本海側を走る列車がこうなのか、今度確認してみよう。
切符を売ってくれたJRの新入社員は、徹底したマニアじゃなかったのかな?
まあいいや、空いてるから。

鈍足特急はのんびり3時間半かかって、松江到着。
ホテルには宍道湖を目の下に見渡せる大浴場温泉があるので、ゆっくり咽乾かせて、ビール最高の時間に入れそう。

2011年6月28日火曜日

アワビの踊り食い



博多セミナーが終わり、集まれる人だけでいいからちょっと打ち上げ、といったら13人の大宴会に。
毎年行くのが「せいもんばらい」
博多に東京や大阪から出張に来た人を歓待するのに良く使われる店だそうだ。
大型の居酒屋だが、いつもいっぱいで、宴会の予約時間にちょっとでも遅れたら、並んでいる客を入れてしまうから「必ずどなたかでいいから早めに来てください」
15分ほど前に着いたら、もう2人来て確保してくれていた。

ここの名物の一つは刺し盛りのアワビ。
レモンをジュッと絞り込むと、ゴニョゴニョと激しく蠢くので、そこでパクッと。
ゴマサバもここに来たら絶対食べなくちゃ。
この時期だけあるというスズメダイは、小さく太った体型で、塩焼き。上品な白身。小さくて食べにくいが皮と骨の間の肉が最高。

2011年6月27日月曜日

路地の奥のそのまた奥のイタリアン



全国セミナー福岡開催で、前泊。
たまには洋食でもと、インターネットで見付けたイタリアンへ。
トラットリア・コルテーゼ

中洲西側の橋横の自転車しか入れないような路地を入り、先の路地を左に入り、マンションの入り口のように見えるが歩道になっている路地をまた入る。最初の路地も狭かったが、どんどん怪しい路地になって行き、店に2回も電話して、もうあきらめようか、多分この店はこの世にないんじゃないかと思った所で、やっと看板を見付けた。
「博多の人も迷います」と、申し訳なさそうに、しかし反面自慢でもありそうに迎えてくれた店長に「ああ、歩き回って咽乾いた、ビールを入れないと倒れる」

白身のカルパッチョと地元野菜のサラダが一緒になり、食用花が華やかに盛り付けられた皿が来て落ち着いた。
アナゴと雲丹までついている。
一つ一つの素材がピカイチ。
手作りのソーセージらしきリンクスは、見た目最悪で、味最高。
開店一周年。

2011年6月23日木曜日

ハタハタ一夜干し




ハタハタで思い出すのは、十年ほど前、秋田の漁師の皆さんが資源再生のために3年間漁をしなかったこと。
これで秋田のハタハタは再生し、大型がたくさんとれるようになった。
この話を酒田「こい勢」の大将に話したら、
「ここら辺の漁師はそんな根性無かった」
と言いながら、ハタハタの一夜干しが出て来た。
小振りをパリッと焼いているので、頭からバリバリと。

二晩続けて行ってしまった店を出て振り返ったら、何とまあ古風な玄関。
看板を見たら、この酒田駅に近い大通りに、電気の点いているただ一つの看板だった。

2011年6月22日水曜日

「三丁目の夕日」酒田版






のどぐろの炙り握りは濃密白身。
太刀魚の握りは酒田の大トロか。
カワハギの肝付き握りなんか、創作ケーキ。

すっかり満足してホテルへの道すがら、路地を覗いたら、夕日が落ちた藍色の空の下、寂しく誰も居ない通り沿いに飲み屋の灯三つ四つ。
「ふれあい茶屋 金魚」の入り口横には、傘付き裸電球の下、だいぶ前に取り去っただろうと思われる台の壁には「公衆電話 電報」のブリキ看板。
チャーハン200円。

店に吸い込まれそうになり、入ろうとしたが、入ったら出れなくなりそうでやめた。50年前の世界に行ったまま帰らなかったら困る人少しは居そうだから。

「三丁目の夕日」酒田版。

2011年6月21日火曜日

ネットでおいしい店を探すには



酒田でおいしい店をネットで探していて分かったことは、評価(あるいはコメント)が多い所がよさそうだ、ということ。
酒田の和食を検索していたら、多くの店は写真無し、コメント無しで、田舎町で情報が無いのかな? と探していたら、突然数十件ものコメントと、写真もたくさん掲載してある店を見付けた。「こい勢

おいしいの好きな人が、おいしくない店に入ったら、何もしない。
おいしいもの好きじゃない人は、おいしい店行かないし、知らないで行ったとしても分からないから何もしない。
おいしいの好きな人が、おいしい店見付けたら、発表したくなるからこうなるんだろう。

「こい勢」での次はサザエのつぼ焼き。
これも地元の産物。
小振りのを焼いてから、肝まで抜き出して盛り付けてある。親切だな。

カワハギの肝合えと地元のなんとかという雑な名前の海老。
この海老、地元では当たり前の海老のようなのだが、私は初めて。
見た目はグレーっぽい色で、とてもではないがおいしく見えない。
ところが、一口食べたら、ボタン海老に匹敵、いや、それ以上。
こういうのが隠れているんだ。

酒田の夏の岩ガキもほとんど知られていなかった。
ダダ茶豆は今ではメジャーになったが、20年ほど前は酒田、鶴岡辺りで、お盆過ぎの2週間程度の間しか出回らなかった。
その後ダダ茶豆はそのおいしさから次第に普及し始め、出荷時期も長くなり、半年以上出回るようになってきたら、味も薄くなってきた。

地域限定はいいね。

2011年6月19日日曜日

牡蛎はむなしい



会津若松から酒田までどうやって行こうか。
磐越西線で郡山に行き、新幹線で山形まで行き、そこから日本海側に出る。
会津若松から新潟まで鈍行列車で行き、そこから特急「いなほ」
どっちにしろ、3時間に一本程度の列車。
Googleマップで調べたら、会津若松から新潟まで車だと2時間程度と分かったので、レンタカー。
陽射しの強い日本海を眺めながら、酒田着は17時45分で、おいしいものとビール一直線タイム。
新潟駅の待合室でネットで発見した「こい勢」に飛び込む。

「今日のお勧めは?」
「地元のフグがあります、小さいけれど、おいしいですよ」
皮付フグは小振りだがしっかり味濃い。
次は「岩牡蛎があります」
夏の岩牡蛎は酒田名物。
小振りで、厚く頑丈な殻の中に、ぷっくりと収まった身を一口で」
ああ おいしい!
「大将、牡蛎って、むなしいね〜……
  海でゆっくりのんびり暮らしてたのに、捕まって、店まで運ばれて、殻を開けて客に出すまで大変で、そして客は一口一瞬で食べちゃう」
「そうです、むなしい」
「むなしい」

「牡蛎、おかわりもう1個!」
さて、次はと……

2011年6月14日火曜日

キャベツの芯


捨てられる運命のキャベツの芯。
揚げたらしっかり歯ごたえがあるおいしい料理になった。

2011年6月10日金曜日

FOOMAのブース

フーズデザインのブースは食品工場内の衛生管理ポイントを回廊式に見れるようになっている。
昨年は通路が狭く、追い越し出来なかったので、今年は少し広く。
それでも時々渋滞。
皆さん熱心に見てくれていて、うれしい。

巨大アサリ



ハマグリの間違いじゃないか?
大きなアサリ。
お椀の味噌汁の上に広がるむっちりとふくよかな身。
これに、鯵の干物をパリッと焼いたの。
五穀ご飯に黒ゴマたっぷりかけ。
素朴豪華な朝食。

2011年6月9日木曜日

つぶらな瞳が……


名古屋の「福寿司」は、予約を入れても2回に1回はいっぱい。
8人ほどのカウンターと、小上がり一部屋だけ。

ネタケースにノレソレ(アナゴの子供)のようなのがあるので聞いたら「白魚です」
目を近づけて見ると、つぶらな瞳が可愛い。
魚体全体が半透明で、下の大葉が透けて見えてる。
首と側線の所に黒い点線のような斑点。
ポン酢降ろしにちょっと付けて、つるり。

2011年6月8日水曜日

ジャコおにぎり


ジャコが入った大きな焼きおにぎり。
海苔1枚が丸ごと被せてある。
体重調整中なのに、こんなの1個食べたらまた「この体重計は狂ってる」と文句になっちゃうけど……
結局ガツガツと、あっという間。
呑んでる時間はグズグズと長いのに、仕上げは一気だな。

2011年6月7日火曜日

茄子の刺身


暑くなってくると茄子がおいしい。
茄子、刺身で下さい!
生醤油をちょっと付けて口に入れると、サクサク。
紫の皮が歯に当たると、キュッと歯を滑る。

2011年6月6日月曜日

ホワイトアスパラと桜エビ


ヨーロッパのホワイトアスパラはそろそろ終わりの時季かな。
静岡の桜エビは最盛期ぐらいかな。
桜エビは色が赤くてきれいなだけで、食べてもどうってことないパサパサした食べ物、と、普通は考えられているのかもしれない。
しかし本物、鮮度のよい桜エビは、香り良く、素晴らしい。
こんなに小さいのに。

ホワイトアスパラと桜エビの料理が出て来た。
この2つの食材の相性の良さにびっくり。

2011年6月3日金曜日

サバの刺身


子供の頃三浦海岸でサバを釣って家まで電車で帰ってから刺身で食べたらおいしくなかった。
鮮度が落ちていたからだろう。
だからシメサバにするんだ。

サバの刺身は数年前大分で食べたことがある。
活サバを使っていたが、この店は大分の保健所の方に案内してもらったので、衛生管理しっかりの店だったのだろう。おいしかった。
これが豊橋で出て来た。
薄切りにした切り身は半透明で、フグ刺しのように皿の絵が透けて見えている。
キリッとして、甘い身だ。
これももちろん活きたサバを使用。