2012年2月26日日曜日

金華サバ一夜干し




米沢、会津若松を回って仙台に夕方遅め着。
だんだん風が冷たくなってくる。
北へ流るるの気分。

泥棒の8割は、犯行場所を出たら左回りに逃げるそうだ。
分かるような気がするな。
だから警察もそのつもりで追跡するというが本当かな?

玄関を出たら左に逃げるが、その街から逃げ出す場合8割が北へ向かうという。
これも分かるような気がする。

今週の移動はそんな気分。
何しろ仙台のあと盛岡なんだから。

ホテルにチェックインして部屋に入ったら暖かく、また外に出る気が無くなった。
地下に和食のレストランが入っていて、メニューを見たら安いので、今晩はここにしよう。
熱っつい風呂入って、汗出して、部屋の缶ビール2本立て続けに飲んだら落着いた。

地下レストランに突入。
パーティーを2ケ所でやっている。
そういえば1階のレストランは貸し切りパーティーだと貼り紙が出ていた。
前泊まった時もそんなことあったな。
どうもこのホテルのレストラン、価格も安く、地元に人気があるようだ。
ホテルJALシティ仙台

メニューに、金華サバ一夜干し700円。
身が厚くて脂肪乗ってパリッと焼けてて唇ぬらり。
そこを焼酎お湯割りでチビチビやるとさっぱりし、再び一口。
外は木枯らし、腹ポカポカ。
仕上げはうどんと決めたが、冷たいのと暖かいのがある。
暖かいのにしたら、大好物のにゅうめんタイプ。
ベッドまで這っても30秒がいいねえ。

2012年2月21日火曜日

アブラボウズ


アブラボウズは、カサゴ目ギンダラ科に属する魚類。
高級魚に属しているようで、岩手や北海道で捕れるが築地にほとんど行ってしまうようだ。

厚切り面取りした大根の上に乗って出て来た。
アブラボウズの切り身ちょっと砕いて口に入れたら、上品なタラ。
大根が関西風の薄出汁でていねいに炊かれている。
スープを味わうと、ここは米沢なのに気分は京都。

2012年2月20日月曜日

2つの雪の下



2月、最初に出て来る山菜はユキノシタ。
文字通り、雪の下から出てくる。
上品な和辛子のような自然な辛さは、まだまだ寒いけどしばらくで春が来るという前兆。
鼻の奥に優しくツンっ。

「雪の下のキャベツ」と、皿に荒切りしたのが出て来た。
何で食べる? と聞くから当然「醤油をちょっと」
雪の下からのキャベツは青くない。
ホワイトアスパラのような白。
東北美人の肌かな……

2012年2月17日金曜日

ホウボウのさらし首




先付でホウボウの握りが2個出て来た。
うまいな〜〜〜って言っているところに、皿に乗せた頭を持って来て「これです」
私が食材の元をいつも見たがるので持って来てくれたようだ。
ホウボウのさらし首。

かわいい顔をしている。
つぶらな目……
この身を食べてるのか……
この頭も食べたいな……
「頭、焼いてくれる?」

「え〜〜!! 食べちゃうんですか!」
ここの大将もホウボウの頭は食べたことないそうだ。
まあ、試してみよう。
丸っこい形をしているので、開いて焼いてきた。

これ、美味い!!
大将に少しバリッと外して「食べてみな」
大将もこの美味しさにびっくり。
また美味しいの見付けた!

2012年2月15日水曜日

凍み大根




普段は普通の裏通りと歩道だが、この大雪で、かまくらのトンネルみたいになってしまった。
先月来た時の歩く音はボクボクと細かく密度濃い雪の音だったが、今月はジャキジャキと、温度は緩み、春が少しは近づいた音に変った。
目指す店の看板が雪の壁の向こうにぽつりと見える。
何とか滑らずに店に到着したら、凍み豆腐が出て来た。
寒風熟成食品。
寒い季節、雪の風の中に乾す。
大根にスープがじっとり染み込んでいる。
身欠きニシンが香る。

2012年2月9日木曜日

妖怪列車





空港が近づいたのになかなか雲の下に降りない。
アナウンスがあり、滑走路を除雪中であと30分かかるという。
引き返すよりもよっぽど有難い。
この空港の愛称は米子鬼太郎空港。
妖怪の空港だな。

米子と鳥取の間にある倉吉市でのセミナーで、車で送ってくれる予定が大雪で特急「松風」になった。車で1時間半、特急なら30分。特急の方がいいな。
この特急は松本清張の「砂の器」に出て来る。

1泊した帰り、米子駅から空港まで列車もあるので乗ってみることにした。
米子駅の0番線に行ったら、鬼太郎の列車。
ワンマンカーの2両編成。
前の方は鬼太郎のお父さん「目玉親父」の列車。
座席、天井、トイレの壁、どこも妖怪の漫画だらけ。
駅の名前も妖怪愛称名がついていて、傘化け駅、あずきあらい駅、そでひき小僧駅。
米子空港駅の妖怪名は「べとべとさん駅」
途中の駅でおばあさんが乗り遅れたので、走り出した列車を女性の運転手が停め、ドアを開け「どちらへ?」
反対方向だったが、親切な対応。バスと同じだな。

のんびりゆっくり各駅停車で、所要時間30分ちょっと。
福岡空港から博多駅までの地下鉄料金は250円で安いが、ここは230円。
日本の全ての空港アクセスで、1番安いかもしれない。
終点は観光施設や工場がある境港なので、結構乗客は多い。
しかし、空港駅で降りたのは私を含めて3人。
あとの2人は荷物を持っていないので、空港関係者のようだ。
米子空港のアクセスはバスが当たり前のようだが、こんな面白い列車、空港行くのにもっと利用してもいいのに。
妖怪列車、活躍中。

ところで、水木しげるさんの妖怪の中に、高知は中村の「茶袋」は居るのかな?

2012年2月6日月曜日

酒田のガザ海老






名前も見た目も美味しそうに全く見えないが、肉はボタン海老やタラバ海老に匹敵。
刺身には鮮やかな緑色の味噌が頭からたっぷり覗いている。
身は実に甘い。
殻は石のように硬そうなので食べられそうにないと思ったら「この頭、焼くととても軟らかくなるんです」

焼いてもらった頭はふわっと柔らかくなっている。
パリパリと香ばしい。
不思議な海老だな。
今回酒田で、タラバ海老と、ガザ海老の頭、面白い海老に2種に出会った。

今週は、米沢、会津若松、山形と泊まってきたが、海老たっぷり食べた翌朝、酒田駅から鈍行で秋田駅経由、盛岡へ。
良い天気なので鳥海山がくっきり。
会津若松で買った盛岡までの乗車券の「経由」を見ると、経由地が多いのであふれてプリント出来ず、手書きで「田沢湖」が書き加えてある。8510円。乗車券だけなら安いもんだ。今度全部鈍行にしてみようか。

2012年2月3日金曜日

タラの昆布締めセット



タラバ海老の次はタラ。
タラ場のタラだな。
セットというのは、昆布締めとタラの白子。
タラの肉というのはダラッと軟らかいイメージがあるが、鮮度抜群だとコリッと締まっている。それを昆布で締めるとトロリと旨味が増す。
昆布の香りが染み込んで、海の幸に感謝。
そしてセットのもう一つ、白子。
表面ぶりぶり、中濃密どろり。

2012年2月1日水曜日

タラバ海老





山形から新庄経由で酒田へ。
新庄から酒田までは陸羽西線といい、最上川線とも言われている。
約1時間、大雪の嵐が過ぎたあとの日本晴れの中、最上川を眺めながら、鈍行列車はことこと走る。
途中の駅で、駅名板が雪に埋もれて半分見えない。
昼過ぎに酒田駅着。
酒田の皆さんは東京に出る時、荘内空港から1時間なので、列車を使うことはもう無いようだ。昨年酒田駅に迎えに来てくれた時「ずいぶん久しぶりにこの駅来ました」

タラのとれる場所で捕れるからタラバガニ。
ところが、酒田では、タラが捕れる場所の海老がある。
タラバ海老。
北海道のサロマ湖から南にかけて捕れるボタン海老より数倍の大きさがある。
「今朝市場で5匹揚がっていましたけど、2匹は頭が黒くなっていたので断り、良質の3匹だけ仕入れてきました」
こういうのは仕入れられる店が限られている。声をかけられたら必ず仕入れないといけない、「でないと声をかけてくれなくなってしまう」

もう、すっごい肉だね!
甘味たっぷり。
殻は焼いて、全部食べられる。

寿司割烹 鈴政