2007年3月22日木曜日

グーラッシュ


コンサートが終わったのが夜10時。ウイーンのカフェやレストランはこの後一瞬いそがしくなる。
美味しい店を探すコツは「お告げ」という感性によるのもいいが、混んでいる店に飛び込むのは確実。
横道に入ったところに、小さく混雑している店を見つけ、迷わず入ったら、私が座ったところで満席。後から入ってきた二人組は、一人用のテーブルにイスを持ってきて無理やり座った。

グーラッシュがあった。
蒸し煮込み、とでも言ったらいいだろうか。壺煮、なんて言い方も分りやすいかもしれない。
牛のブリスケット(胸の辺りの肉)、ポテト、香味野菜などを、香辛料で煮た料理だ。
よく煮込まれていて、軟らかく、とろっとしている。

グーラッシュ的な煮込みを米国のセミナーで時々作った。
スーパーで安いブリスケットのブロックを買って来て、5センチぐらいにカットし、深めのホットプレートに入れる。
日本でホットプレートというと、焼き肉に使う薄いのだが、米国では深さ5センチぐらいのがあって煮込みに使える。
ホットプレートに肉を入れて焼き目をつけたら、香味野菜も含めた野菜を適当に放り込み、トマトジュースをドボドボと入れて、蓋をし、数時間放っておくと出来上がり。
味を見て、醤油でちょっと調整をする。
この煮込みのコツは、煮立たせないで長時間煮る。
蓋をして、蒸し煮。
これを「ブレージング」と呼んでいる。
煮立たせないので、肉や野菜の形が崩れないで仕上がる。

ウイーンのグーラッシュは、スパイスの刺激と香りたっぷりだった。

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