2010年10月31日日曜日

1010ウイーン01:世界一が5ユーロ






秋のウイーンは初めて。
市内の街路樹は紅葉が始まっている。といっても日本のように赤いのは無く、いちょうのような黄色。ウイーンだから楽友協会ホールに合わせて黄金色かな。

アパートにトランク放り込み、リンクを回るトラム(路面電車)に乗ったら、全然違う方面に行ってしまった。慌ててタクシーで戻ったが、トラムの路線システムが大きく変わっていた。
今まで1番と2番がリンクの外回りと内回りを小さな山手線みたいに回っていたが、これが変わったのだ。でも、今度の方が地元住民にとっては便利になった人多いだろうといったルート。これからウイーンに行ってトラム使う人は注意。

楽友協会ホールの窓口に行ったら、今夕は何とウイーンフィル。
ウイーンフィルのコンサートはまだ行ったことが無い。会員で常にいっぱいと聞いているので、最初からあきらめている。
万一、ということでボックスオフィスで聞いたら「立席」ならあるという。
立って聴くんじゃいやだなと思ったが、こんな機会は無いので幾らかと聞いたら、何と5ユーロ!
苦笑しながら買ったら窓口の品のいいおばさんが「興味ある体験になるわよ!」

一番後ろの立席もいっぱい。
お年寄り夫婦が、キャンプで使う折りたたみの小さい椅子を持って隅に座っている。
おばあさんが1人、やはり同じ椅子を持ち込んで座り込んだ。
これはいい方法だな。しかし若い連中がやったら一言言われるだろうな。

ウイーンフィルの演奏、すごい!
曲は「モルダウ」
品良く、それなのに力強い音が、ホールを揺るがす。
全ての楽器が見事に調和。
世界一なんだから、そうなるのだけど、実際聞いてびっくり。
世界一が5ユーロ!
こんな街で指揮活動していたんだから、小沢征爾さん大変だったろうな。

休憩時、可愛いカナッペ。
こんな所もウイーンなんだな〜〜〜

2010年10月29日金曜日

1008ロンパリ50:おしまい!!





(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

ロンドンでは、Proms、ミュージカル、オペラ、タンゴを楽しみ、美味しいのいろいろたっぷり食べた。
パリでは教会ミニコンサートいっぱいと同じく美味しいもの。

ロンドンは紳士の街、パリは勝手にやってる街。
ロンドンはネクタイ、パリは見かけず。
ロンドンは左側通行、パリは右側通行。
ロンドンのタクシーは地図頭に入っている運転手、パリはミニカーナビ。
ロンドンの車道は時々馬の糞、パリの歩道は犬の糞。
ロンドンは街灯に花、パリはゴミ入れ。
ロンドンは長袖にカーディガン、パリは半袖。
ロンドンは傘、パリはサングラス。
ロンドンは紅茶、パリはコーヒー。
ロンドンはパブでビール、パリはカフェでワイン。
ロンドンはウイスキーで心臓マヒ一気、パリはワインで肝硬変じわじわ。
ロンドンのキングスイングリッシュと、パリのフランス語。
ロンドンで多いアラブの皆さん、パリで多いゲイの皆さん。

全く性格が違う二つの町行ったり来たり。
音楽は耳に残響が残り、まだ頭の中で鳴っている。
美味しいのは口と鼻と頭に残っている。
音楽も美味しいのも物として残らず、美味しいのなんかトイレを通してドーバー海峡辺りに消えた。
しかし、思い出はたっぷり残った。
物として買ったのはロンドンで欠かせない5段式超小型軽量傘12ポンドだけ。

誰の言葉か知らないけれど、
「ロンドンに飽きたということは、人生に飽きたということ」
ロンドン、何回来ても飽きない。
パリは妖艶な魅力。

ロンパリの陽も短くなってきたようだ。
秋に入りつつある。
また来るのに、日本帰って仕事しよう。

ロンパリ1008おしまい!!

2010年10月28日木曜日

1008ロンパリ49:きれいに無くなった





(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

ロンパリ最終の宵、7回目のPromsはハイドンの交響曲102番。

ディナーの仕上げはやっぱりラムのサドルカット。
その前に、セルフリッジで見付けた豆腐ソフトタイプ。
ブランド名とロゴマークからすると森永系なのかな。
醤油をかけて冷奴。
まさに日本の味。
スプーンでかっ込んだ。

ラムに塩コショウをかけたら、塩はきれいに無くなり、胡椒は少し残ったが捨ててく。
焼けたラムに醤油と柚子胡椒をかけたら、両方ともきれいに無くなった。
ワサビとクッキングオイルは半分残ったが、これも捨ててく。
ビールきれいに無くなり、ワインわずかに残ったが捨ててく。
箸とお茶、少し残っているが捨ててく。

ボロになった靴下とパジャマ、役目は終わった、捨ててく。
ウエストきつくなったズボン、捨ててく。
壊れかけた折りたたみ傘、捨ててく。

トランク、ずいぶん軽くなった。
思い出は、頭の中と写真になってパソコンの中いっぱい。
これだけ豊かに持ち帰る。

2010年10月27日水曜日

1008ロンパリ48:ベーコンとソーセージの堰き止め


(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

昨晩あれだけ食べたのに、ゆっくり起きたら腹減った。
「フル・イングリッシュ・ブレックファースト」の看板があって、パディントン駅前商店街に目をつけていたカフェ。
小さい店ながら、てきぱきサービスで気持ちが良い。

巨大な皿は、目玉焼きと、豆の煮込みと二つに分かれている。
間にロースベーコン・フルスライスカットが2枚とソーセージが置いてあり、これがあふれそうな豆の煮込みを堰き止めている。
うまく盛り付けしてあるな。
バター付きのパン2枚とコーヒーか紅茶のどちらかたっぷり付き。
これでたったの4.5ポンド!

2010年10月25日月曜日

1008ロンパリ47:グラスフェッド・ヘレフォード・リブアイ・ステーキ






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

マグロの漬けがどうなったか冷蔵庫から出したら良い状態。
しかし見た目は最悪だな。
ナイフとフォークでステーキのようにカットして食べたら、久しぶりの刺し身、美味いね~~~
マグロは赤身に限る。
1/3程にスジが入っているので、電子レンジで軽くチンしたら、これまた素晴らしい。
マグロのスジって、加熱するとどうしてこんなに美味しくなるんだろうか?
ビールとワインがどんどん無くなって行く。

さて、今晩のメイン、ヘレフォード(牛の種類)のグラスフェッドはどんな味かな?
電熱器のスイッチを入れたが点かない。
パリから戻って来て部屋が替わっているので、勝手が分からない。
元のスイッチが切られているのかと探しても見付からない。
仕方なくアパートフロントに電話したら、どういう状態か伝わらないので、写真撮って降りて行った。

フロントの兄さんに電熱器の写真を見せて説明したあと、焼くのを待っているステーキの写真を見せ「ウエイティング・マイ・ステーキ」とやったら、兄さん大笑いして「分かった、すぐ行く」
来てもらってがたごとやってから私の方を見てにっこり笑い「マージック!」
治った。
冷蔵庫の裏にあるスイッチが落ちていたんだ。
「サンキュー」と言ったら、
「エンジョイ・ユア・ステーキ!」
英国人のユーモアっていいね。

ステーキは、期待通りさっぱりとおいしかった。

2010年10月24日日曜日

季節限定大根ドレッシング







ロンパリシリーズへ突然割り込み。

米沢でこだわりのジャムやドレッシングを造っているセゾンファクトリーでは、毎年10月も終わりに差しかかると社員総出で会津若松とをつなぐ大峠に大根を採りに行く。
このあたりは猿などの野生動物が出る所。白ザルなんてのも居るという。

この採れたて大根はたくましく太い。
収穫後そのまま工場に持ち帰り、大根ドレッシングを製造。
今の季節だけの製品。
季節限定大根ドレッシング。

今年も出来立てのドレッシングと大根もそのまま送ってくれた。
早速刺し身。
しゃきしゃきと甘く素直な大根。
次は風呂吹き大根を薄味。
浅漬け。
そして、これが究極「採れたて大根の大根ドレッシングサラダ」

販売店リストはセゾンファクトリーに。インターネット直販はここ
(大根そのものは販売していません)

2010年10月22日金曜日

1008ロンパリ46:拍手かブーイングか






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

セルフリッジの肉屋でグラスフェッド・ヘレフォード・リブアイ・ステーキ(キロあたり約30ポンド)を1枚くれといったら、肉屋の兄さんが「米国のプライムビーフは如何?」という。
日本人だから霜降りを勧めたのか、イギリス人も霜降りの多いプライムがいいのか……
「僕はグラスフェッドの赤身が好きなんだよ」

魚屋でマグロの赤身のブロックがあるので、1センチ厚に切ってもらった。
刺し身にしてみようか。

いったん帰って肉をアパートの冷蔵庫に入れ、マグロをまだたっぷり残っているワサビと醤油で漬け込み、6回目のPromsへ。
今日のメインはベートーベンの交響曲第三番「英雄」
一番下のボックス席で、今回のチケットの中で一番高かった。
いつものように熱気にあふれている。
さて、今日の演奏は、というと……
ダメだった。
こういうこともあるんだ。

オーケストラは響かないし、ホルンが3人揃ってへたくそ。
指揮者は何とかしようと力いっぱい汗かくが、笛吹けど踊らず、いや、踊れず。
第1楽章が終わった所で会場がざわざわ。
「なんだこの演奏は」と小声でつぶやいているのが分かる。
第2楽章が終わったら、私のボックスの1人が出て行ってしまった。

さて、こうなると、演奏が終わるとどういうことになるのか。
Promsはイベントだからまあそういうこともあるだろうと許して拍手なのか、ブーイングが出るのか? 楽しみになって最後まで居なくっちゃ。

最終楽章が終わったら「英雄」の場合、瞬間に拍手爆発なのだが、バラバラと拍手が始まり、やっと大きな拍手になった。
ブーイングは出なかった。
こんな演奏をウイーンでやったらブーイングで大変なことになるが、ロンドンの皆さん、優しいね。
こういう所、ロンドンいいな。

2010年10月21日木曜日

1008ロンパリ45:バルサミコドレッシング





(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

パリに用事があり1泊で往復。
ユーロスターの食事にサラダ用のバルサミコ入りドレッシングが面白いパックに入っている。
中のバルサミコがきれいに分離して見え、美味しそう。
端をパリンと折ればきれいにかけられる。

帰りの列車のバルサミコドレッシングはミニボトルに入っていた。
肉料理は、ハンギングテンダー(下がり)の煮込み。

2010年10月19日火曜日

1008ロンパリ44:仔牛の超厚切り骨付きリブステーキ






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

セルフリッジで買ってきた仔牛の超厚切り骨付きリブステーキ。
「仔牛のリブチョップ」と表示してある。
この巨大なステーキは、キロあたり約30ポンドで560グラムあり、約14ポンド(1800円ほど)。
フライパンを電熱器に乗せ、最初強火でジャ~~~
焦げ目付いた所で蓋をして弱火にして蒸し焼き。

巨大なステーキが焼き上がった。
ポークチャップの大親分だな。
フライパンのまま食卓に持って来て、醤油と残り少なくなった柚子胡椒。

リブアイ(中心部分)の所は多少軟らかいが、キャップ(かぶり)とすじ部分は腰を入れて切る。
コネクティブティシュー(肉の間をつなぐ膜すじ)は、分厚い。
硬く、たくましく、美味いね~~~!

1008ロンパリ43:ソルトビーフ






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

ロンドン名物のサンドイッチに、ソルトポークサンドイッチ、ソルトビーフサンドイッチがある。魚のサンドイッチも有名。
セルフリッジのザ・フードホールにこれをメインとした店があり、ソルトビーフサンドイッチの一番小さなのを頼み、横のテーブルで試食。

食パン一枚を半分に切って、それにビーフ・ブリスケット(ブリスケ)のブロックから5ミリ以上の厚さに切り出したスライスを4枚ばかり重ねて挟んである。
食べやすいように切れ目を入れた太いピクルスが1本ドンと付け合わせ。
これで4.8ポンドほど。

これは、米国で言うコーンドビーフ。
コーンドのコーンはトウモロコシ大の岩塩で漬け込みする所から来ている。
イギリスではソルトといい、米国ではコーンドというわけだ。
ブリスケットを塩と香辛料に漬け込んでから長時間ブレーズ調理をしてある。
ブレーズは、肉の塊が沈まない程度のスープを入れ、蓋をして、沸騰させないように長時間蒸し煮する。
日本でやる落とし蓋の巨大版だな。
業務用の実際の大量調理ではウォータークッキングにするのかな?
ウォータークッキングは真空パックにしてスチームかボイルする。

このソルトビーフ、持っただけでほろりと崩れるほど軟らかく仕上がっている。
塩味も適切。
マスタードを塗ってパンに挟んでいる。
ビールのつまみに最高!

ふと周りを見ると、横のおじいちゃん、後ろのおばあちゃんはフルサイズをパクついている。
凄いね、元気だね、たくましいね~~~

このコーナーの向かい側は回転寿司で、並んでいる。
食べているのは全て地元イギリスの皆さんで、美人のお嬢さんが多い。
寿司のテイクアウトもある。
奥にはスモークサーモンをスライスして提供しているバーがあり、ワイン飲んでる。
エキサイティングなホールだ。

2010年10月16日土曜日

1008ロンパリ42:セルフリッジのザ・フードホール






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

地下鉄セントラルラインのボンドストリート駅にある高級デパート「セルフリッジ」は、日本の一般的デパート数個分はある巨大店。
このグランドフロア(日本の1階)の一角に「ザ・フードホール」と命名した食品売り場がある。
ボンドストリート側から入ると、時計や化粧品の売り場しか見えないが、奥の左の一角に入った途端、突然素晴らしい食品売り場が出現する。
こんな所、ハロッズと似てるな。
夜10時まで営業。
「日本のデパートは7時ごろに閉まっちゃうよ」と売り場の人に言ったら「え~~~!!、何で?」
旅行者向け買い物の免税手続もここの地下で出来る。
ハロッズとここは、ロンドン来たら絶対行かなくっちゃ。

今晩のメインとして、仔牛の骨付き超厚切りリブステーキを購入。

2010年10月4日月曜日

1008ロンパリ41:オックスフォードの学生食堂





(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

パディントン駅からカレッジタウンで有名なオックスフォードまで、新幹線の普通車クラスを小さくしたような列車で1時間、往復料金20ポンド。
クライストチャーチ内にある学生と教授が一緒に食事をする有名な食堂が2時半過ぎると見せてくれるというので、タイミングを計って行ってみた。
この食堂は、ニュートンとか、歴史的な仕事をした人々も使ったという大変な所。
「ハリー・ポッター」で学生達が食事をする場面があるが、ここ。

3列の長大なテーブルに、学生用の質素なセットが並べられている。
周囲の壁には、数百年からの学長や歴史的科学者の肖像画がずらり。
奥の一段高くなった所は、教授の席で、ここはワイングラスも置かれている。
こういう所で学生達は数年間食事をするわけだ。
キッチンはちょっとだけ覗けたが、衛生的な環境。

教会ホールでは声楽隊がパイプオルガンの下で練習。
しばらく横に座って、数百年の響きに体を預けた。