2010年8月31日火曜日

1008ロンパリ21:デザート30ユーロ!






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

パリにはあちこちにパッサード(ファサード)と呼ばれる商店街がある。
屋根付きのアーケードの中に、商店やカフェが入っている。
パリは寒いので、このようなのが出来たのかな。
あるいは路地の上に屋根付けて商店街にしてしまったのかな?

歴史のあるパッサードは観光コースになっているようで、米国人のグループが何やら屋根や柱の意匠を指さして説明しているガイドの話に感心している。なんだろうなあれ?

カフェでスコーンを食べてみたら、ロンドンのどっしりしたスコーンではなく、軟らかく崩れやすい。しかしバターなど栄養たっぷりのようで、こんなの2個も食べたら腹いっぱい。

近くのパレロワイヤルを散歩。
この一角には高級高額なレストラン「VEFOUR」がある。
外側に表示してあるメニューを見たら、メインで75,88,92ユーロなんてのがあり、デザートでも30、32ユーロがある。2人分の食事代だ。
ありがたいことに今は夏休み。ああよかった。

2010年8月30日月曜日

1008ロンパリ20:Bioの目玉焼き






ロダン美術館は、作品鑑賞もいいが、広大な庭だけでも価値がある。
ロダンは自分の作品の今で言えばブランド販売も考えたそうで、金持ちになり、この屋敷を造ったのかな。

歩き回って帰ったらBio野菜の中に、不思議なのがあるので挑戦。
茎が太く、葉が厚く、実のような丸い葉の元がついている。
いったいこれは何なのか、取り合えずゆでてみた。
野菜なのに噛むとぬるっとしている。
日本でいう対象物は、そう、これは山菜だ。
ぜんまい、蕨、シドケ、ミズ……

黄色く太いズッキーニは縦割りにしてフライパン焼き。
黒っぽく重いマッシュルームは焼いているときから香りぷんぷん。
Bio卵は4個まとめて焼いた。
フライパンのまま食卓テーブルに持って来てカメラのモニターを見たら、目玉焼きの海だな。
箸で直接つつきながら目玉焼きつまみ。

2010年8月27日金曜日

1008ロンパリ19:Bioレストラン「LE PAIN」






ロンドン、米国にも展開しているオーガニックレストラン「LE PAIN」の1軒がマレ地区の南、繁華街に出たあたりにある。少し南に歩けばセーヌ川。
日曜日の昼はずっと並んでいる繁盛店。
この右隣のカフェはゲイのカップルの皆さんがほとんど。
全く対照的なカフェが隣り合っている。こんな所パリだね。

古典的スープ、Bioサラダ各種、南米古風穀物など注文。
どれもこれも純朴しっかりした味。
パンに紙が貼り付いているので何かと思ったらブランド付けて焼いている。

2010年8月26日木曜日

1008ロンパリ18:フランスの豚肉






フランスの一般的な食事の一つはグラスフェッド(牧草飼育)ビーフのステーキとフライドポテトだが、豚、ラムもよく食べる。
近くの肉屋に仕入れ。
この肉屋は家族でやっていて、おやじさん、息子さん、息子さんの美人かみさんがいつも居る。
しっかりした豚の骨付きロインがどしんと置いてあるので「ドゥ」と2枚注文。
おやじさん、よいしょとまな板の上に乗せて、骨と骨の間をリブボーンまでカットしたあと、骨切り鉈に持ち替え、ドシンと断ち切る。

帰って、Bio野菜とパン、ビールに、この豚肉焼いて夕食。
Bioほうれん草は茎が太く、炒めてもしなっとしないできっぱりと原形を保ったまま。頑丈なんだ。食べたら茎からぱちんとジュースが出た。
豚肉は硬くジューシー。胸を張って「どうだ、美味いダロー!」といっているようだ。
骨の端まできれいに掃除して食べる。この端っこがまた美味いんだな~~~

2010年8月25日水曜日

1008ロンパリ17:Bioの偽装






Bioのブランドロゴ「AB」ラベルを表示するために認証を受けなければならないが、日本のように偽装はあるのかと聞いたら、こちらでもあるようだ。

農家直は問題無いが、輸入業者や問屋などを経由してきているものは、業者が分からない場合も含めて紛れ込んでいるものもあるようだ。何処でも同じだな。

Bio食材専門の市場がパリには2ヶ所だかあり、一つが地下鉄Rome駅の上にある。
この中の農家が直接やっている店に1週間分の野菜を仕入れに。
ここなら偽装関係なし。
価格も安く、サラダ野菜などは3袋で3ユーロ。
茎が頑丈そうなほうれん草、ずっしり重いポテト、はち切れんばかりに膨らんだ茄子、たくましそうなズッキーニ……

野菜でいっぱいになった袋を抱えて、いつも寄るカフェへ朝食に。
腹減ったのでフランスなのに「イングリッシュブレックファースト」11ユーロを注文。
皿一杯に広がるハム一枚の上に、3個分の目玉焼き。黄身の2個がつぶれているがそんなのこっちはかまわない。
毎週ここに野菜を買いに来るパリ在住の早川俊二画伯と奥様と、友人のジョゼットさんと、日本語、フランス語、英語乱れてしばらくおしゃべり。

2010年8月23日月曜日

1008ロンパリ16:焼鳥屋






「パリの焼鳥屋」と勝手に呼んでいるポートリー〔鳥類〕をローストして売っている店が近くにある。
道路に半分出したロースト機で、チキンとコーニッシュゲームヘン〔小型の地鶏〕を焼いている。
小さいコーニッシュゲームヘンを買ってきて、ハムのハムと一緒に、アルコール6%という濃いビールで夕食。
ハムは味液を強制的に注射せず、インジェクションしていない自然漬け込みなので、胸を張ってこれこそハムの味。

2010年8月21日土曜日

1008ロンパリ15:ハムのハム






アパートの近くにパリで最も古いと言われている小さな市場がある。
ここはBio食品が主体。
ABブランドというのか、アグリカルチャー・バイオロジクの認定証を持ったのが多く販売されている。
有機認定だな。

野菜をいくつか買ってから肉屋に行ったら大型のハムがある。
ハムというのは元々豚のモモ肉の部位を言うが、そのモモ1本を丸ごとのハム。
ハムのハムだな。
脂肪の多い塊を選んで、3枚スライスしてもらう。
Bioの卵6個入りは3.3ユーロ。

2010年8月20日金曜日

1008ロンパリ14:パリ到着






パリのアパート到着。

キャスターバッグで酒屋に行き、ワイン2本とビールいろいろ買い入れたらバッグいっぱい。
冷蔵庫に並べて幸せいっぱい。
さあ、どれから飲むか。

パリの週刊情報誌「PARISCO」買ってコンサートを調べる。
あるある、毎夕教会や小さなホールでやっている。
さあ、どれに行くか。

パリが始まった。

2010年8月19日木曜日

1008ロンパリ13:ユーロスターのラム




アパートに大きなトランクを預け、パディントン駅までキャスターバッグごろごろ、地下鉄でセント・パングラス国際ステーションへ。
ユーロスターでミドルグレードの席にしたら、新幹線のグリーン車並だ。
乗務員の言うことがいきなり判らなくなったと思ったらフランス語だった。
席にはイギリスとフランスの電源コンセントが両方ある。

飲み物を持ってきたのでオレンジジュースを頼んで幾らかと思ったらタダ。
食事のメニューを持って来たら、ワインも選べる、これもタダ。
飛行機並みのサービスだ。
ラムを選んでテーブルに置かれたので写真を撮ろうと思ったらトンネルに入った。
いくつかトンネル入ったり出たりしていたので、地上に出て明るくなってから写真を撮ろうとしたが、なかなか出ない。
どうもドーバー海峡に入ったようだ。
仕方なく暗い中での撮影。

ラムといってもグラインドしたのをグラタン風にしてあり、茄子が入っている。
結構美味い。
チケット買ったときに売り場の兄さんが「ファーストクラスの食事はおいしいよ」と言っていたが、どんなのだろうな、今度試してみるか。
ブツブツ独り言いいながら食べてしまったら地上に出た。
ロンドン出て30分でドーバー海峡に入り、20分で抜けた。
海峡の下でランチを食べてたんだ。

車窓は広大な穀倉地帯。
10分ぐらい走ったらやっと道路を発見して右側通行確認。
フランスに入った。
2時間半でパリ北駅到着。
時差1時間。

タクシーの列に並んだら息が苦しい。
そこら中でタバコ吸ってる。
フランスの連中、困ったもんだ。

2010年8月17日火曜日

1008ロンパリ12:タンドリー・キングプラウン




3回目のPROMSはマーラーの交響曲3番、合唱付き。

ぎっしりと満席の会場。
真ん中の立席で座り込んで待っている人が多い。
この立ち見席についてインターネットで調べたら"Promming"という行動だそうだ。やっとわかった。

どんどん入って来たのでもぎりの姐さんが「立って前に詰めてください! お願いしま~~す」
撮影禁止アナウンス前に熱気ある会場風景を撮影。
合唱隊が入ってきて、オーケストラの後ろだけでなく、16ポンド席まで使っている。
大掛かりだな。

4楽章構成で、最終楽章に合唱とアリアが入る。
各楽章のあとに拍手が入ってしまう。
あまりに長大な曲なので、1楽章が終わったら曲一つ終わったような気になるのかな。
7時に厳かに始まった演奏は、怒濤のごとく、華麗に、静かにと、変化を積み重ね、夢のように終わったら、拍手爆発、巨大なホールが轟く。
時計を見たら8時45分。
なんと1時間45分の曲だった。
ずっと立っていた皆さん大変だったな。
終わってほっとしたのもあるのか、立席の拍手が一番大きかったみたい。

今晩はパリに行く前日なので、アパートでの食事はやめて、近くで気になっていたパブを覗いてみたら、この静かな住宅地のどこからこんなに来たかと思うような大混雑。メニューも面白そうなのがあったが、これでは座れもしない。
向かいのインド料理店に入ってみた。
テーブルクロスのある落ち着いたレストランになっているが、やはり混んでいて、地下の隅の席に案内してくれたがここも混んでいる。

ビールが一種類しかない、インドラガー「COBRA」
すごい名前だな。
美味い。
ロンドンでビールが一種類なんてあり得るのかと思うが、この味なら許せるんだろう。どのテーブル見てもこのビール飲んでる。

料理はキングプラウンのシェフスペシャル風味・ライス付き。
さすが流行っている店だけあって、素晴らしいスパイスの使い方。
辛いのではなく、奥行きのある香辛風味。
最後に本場インドの紅茶。

2010年8月16日月曜日

1008ロンパリ11:オペラになったミュージカル「オペラ座の怪人」




午前中仕事して、昼頃tktsに行ったら珍しく並んでいない。
すぐに「ファントム・オブ・ザ・オペラ」の半額マチネチケットが買えた。
3時からなので2時間どうするか。トイレ行きたいし、座ってボーッとしていたいので、隣のナショナルギャラリーに。
タダで、きれいなトイレ使い、ゴッホ、ダ・ビンチ、モネなどの絵を見て、ゆったりとした椅子に座っていたら時間になった。
トラファルガー広場の前に出たら、世界中からの観光客でいっぱい。

「オペラ座の怪人」の劇場はクラシックで、この建物の中入るだけでうれしい。
席は前から4列目の中央近く。
指揮者が頭だけ出て、音合わせを始めた。
フランスの貴公子みたいないい男。

舞台はオークションのシーンから音楽無しで始まる。
ミュージックボックスが老人に競り落とされたあと、巨大なシャンデリアが動き始めると同時に、
ジャ~~ン、ジャジャジャジャジャ~~~ン、ジャジャジャジャジャ~~~ン
爆発的にオーケストラが始まった。
こういう時の指揮者ってかっこいいね!

目の前のオーケストラとオペラ座の怪人。
盛り上がる所ではなんと7重唱まで出て来る。
ここの部分、一昨年見た時は5重唱だった。
朗々たる声楽とオーケストラが時には静かに、時には荒々しく進行していく。
横目で貴公子の動きと横顔をチラチラ。
オペラになったミュージカル「オペラ座の怪人」

今晩は豚のステーキ。
仔牛と同じでヒレが入った部分をバンドソーカット。
やはりしっかりした濃い味。
硬い皮をガリゴリ。
豚はやっぱり皮付きだね。
日本で皮付き豚肉があるのは沖縄だけだからつまらないな。
こっち来たら、やっぱり肉だね。

2010年8月13日金曜日

1008ロンパリ10:PROMSの立席




アパートにいったん戻り、豚と仔牛を冷蔵庫に入れ一休みして、昨晩につづいて再びロイヤルアルバートホールへ。

今日はBBCシンフォニーオーケストラで、モーツアルトのピアノコンチェルトとラベル。間に現代音楽が入っている。
ヨーロッパのコンサートプログラムは3曲やればその中に1曲は現代音楽を入れることが多い。作曲家を育てようという考え方なのだろう。

昨日の席は後方3階のボックス席で、ホール全体が見下ろせる視野だったが、今日は下から6段目で、演奏が間近。
中央の立席にはラフなスタイルの皆さんが地下からの通路から入って来て座り込んで待っている。
場所が決まっていないので、早く来て前の方を確保している人が多い。
これから2時間立って聴くの、大変だな。
観察していると、どうもこのPROMSの立席に入るというのは、ロンドンっこのステイタスなんだか自慢なんだか「オレも立って聴いたんだぜ」と言いたい面があるのかな。

メリハリのあるラベルが終わって気分良くハイドパークを横切ってアパートへ。
今晩は仔牛のステーキ。
ロインとテンダーロインが重なっている所をバンドソーでカットしてあり、牛のティーボーンかポーターハウスステーキだ。
仔牛だから軟らかいかと思ったがそうではなくたくましく力強い肉だ。
しっかり噛み込むと味がじわっと出て来る。