2010年3月24日水曜日

イカは6時間


活け作りのイカは、コリコリとして、吸盤が舌に吸い付く。
元気に活きているのをそのまま食べるという野性味がある。
たんぱく質を体に取り込む生命の基本そのもの。
たんぱく質はバラバラに分解され、分子という生命の基本部品になって、体に取り込まれる。
一方、体の老化した分子は排泄される。
そして数ヶ月から10ヶ月以内に、体内の分子は全て入れ替わる。
全く違う体になっているわけだ。
しかし、自分という意識、記憶は残る。
なぜか?
福岡伸一先生の本を読むと、生命の不思議さに驚かされる。

そのイカ、活状態とは別に、もう一つ美味しく食べる方法がある。
熟成。
牛肉なら3週間、豚肉なら5日程度、鶏なら24時間以内、ヒラメは4時間、マグロは1週間。
イカは「6時間です」
と言って出て来たのは、活イカの透明から、熟成によって変化した光沢のある白。

見た所魚屋に売っているイカ刺し。
しかし、口に入れたら、ねっとりと甘味が十分に出た所。
よく見ると、一切れは更に細く6つぐらいのスジが切り込んである。
これも美味しく食べるための工夫なんだろうな。
丁寧な仕事だ。
最高の熟成状態。
イカは6時間!

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