2008年5月27日火曜日

大かまど飯「寅福」





名古屋駅前のいつも行っていた中華レストランは、宮廷料理系なのに日本の食材と顧客の好みを研究し、素晴らしいメニューを造ってくれた北京のシェフと、手頃な価格のいいワインを提案してくれたソムリエが、そろってどこかに引き抜かれ、そのあとは全く変わってしまった、という情報を得ていたので、どこか無いかと探していた。

ツインタワーのシャトルエレベーターで一気に12階に行き、ぶらぶら時計回りに回り出したら、角に4つの大きなかまどを置いた、オープンキッチンの居酒屋風がある。
ここは、大かまど飯「寅福
東京表参道が本店のチェーン店だ。

入り口のメニューに「ゆでたて空豆」「イワシの丸干し3本」その他魅力的なのが書いてある。
これは良さそうだ、早速突入。
かなり広い店内で、禁煙席もちゃんとある。
オープンキッチン前のゆったりしたカウンターの落ち着く一番隅に陣取って、調理風景を見ながらゆっくりやってみるか。

ゆでたて空豆は、先端部分をていねいにカットしてから固めにゆでてある。
イワシの丸干しは、軽く干しただけなので、軟らかくジューシー。
こういうの、昭和育ちの腹にはジーンと来る。
「ポテトサラダにかりかりベーコン乗せ」なんて言う洋風も頼んだら、ポテトは荒々しく固め茹で、新鮮オニオンスライスが混ぜ込んまずにはらりとポテトの上にかぶせ、その上にかりっと焼いたベーコンがかけられている。
混ぜ込んで出来ているポテトサラダをどかっと器に入れたのではない、盛りつけたこのポテトサラダは、素朴なおいしさ。

仕上げはこの店名物ご飯を、崩れる直前にふうわりと握り、たらこを乗せ、ぱりぱり海苔で半分包んだおにぎり。
それに、出汁がきいている春アサリの味噌汁。

テキパキ仕事をしている厨房内を眺めながら、続々混んで来た後ろの店内を振り返って見たら、若い客がかなり多い。
昭和を意識したのではないだろうが、この団塊世代の心にしみいる料理に、若い人たくさんはうれしいね。

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