2007年10月5日金曜日

鹿児島レポート6.ぶえん鰹



鹿児島は鰹節の産地だ。
市場にはたくさんカツオがあがっている。
これらのカツオは、氷漬けで、鮮度の良いまま消費者の所まで運ばれる。
鰹節の原材料にもなる。
ところが鹿児島では、一部、釣り上げたばかりの最高品質のカツオをすぐに血抜きして船凍(洗浄凍結)にするカツオもある。
こうすると釣った直後の鮮度のまま長期保管出来る。
食べる時に解凍してスライスする。
これを「ぶえん鰹」という。

以下、鹿児島県漁連、宮内さんのコメント
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・・・「ぶえん鰹」と言います。一般的に食べられている鰹(タタキも含み)は遠洋カツオ船の鰹が大多数だと思います。その中で一番安いのがPS(まき網のカツオ)であり、上級がB1(一本釣瞬間凍結のカツオ)です、そのB1カツオの中でごく一部を釣り上げてすぐ1匹ずつ血抜きをし凍結します、その為 とれたての活きのいいいい状態のまま味わえ、解凍後きれいな赤色をしており、モチモチ感があります。
・・・H18年の全国農林水産祭りの内閣総理大臣賞に選ばれました。
「ぶえん」の意味は無塩(むえん→鹿児島弁でぶえん)で、昔からカツオ漁を行っていた枕崎のカツオ船が台風で多数の遭難死亡の事故があり、その未亡人たちがその後生きていくため、枕崎の鮮魚の行商を始め、「ぶえん は いらんかえ・・・」 、「ぶえん は いらんかえ・・・」と言う少し悲しげな掛け声で県内各地を回ったのです。
その為鹿児島では新鮮で美味しい魚を「ぶえん」と言います。(内陸部で販売する時、塩干でないという意味もあるのでしょう)
ちなみに遠洋カツオの原料はラウンドで持ち帰り、陸上の大規模加工場で「フィーレ・タタキ」に加工されます、一部は製品での輸出もされています。
鹿児島県漁連  宮内和一郎
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これが出て来た。
見ると中心部分は未だ半解凍状態なので、しばらく置いておいた。
完全に解凍すると、透明な鮮赤色になっている。
これは赤身たっぷりの高鮮度の色だ。
食べたらその通り。凍結解凍なのに、素晴らしい。

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