2008年12月25日木曜日

風の半島





佐田岬は四国の西の果て。
細ーく長い半島が、八幡浜市から西に伸びている。

八幡浜市というのは、昔は九州と四国を結ぶ旅の拠点だった。
吉村昭の「ふぉん・しいふおるとの娘」という小説があり、オランダ人の医者、フォン・シーボルトと長崎の遊女の間に生まれた娘が医者になり、長崎と四国の間を何度か旅をするが、そのルートとして紹介されている。
長崎から九州を横断し、大分の臼杵から八幡浜に船で渡るルートがあったのだ。
これもあって、一度来てみたかった。

この半島の果てはどうなっているのだろうか?
地の果て、突き当たり大好きな私としては行かないわけに行かない。
途中に三崎港があり、ここから大分に行くフェリーが出ている。
途中何台かすれ違ったトラックは、大分ナンバーが多く、中には群馬もあった。
遠くまでこのフェリーを使って運んでいるんだな。
乗用車のナンバーは、京都、姫路、名古屋などがある。
その中に乗らないくせに私の多摩ナンバーも。

三崎港のフェリーターミナルがあった。
ふらふらと、夢遊病のように、ターミナルに入りたくなった。
これに乗れば大分に行け、時計回りで九州を一周したいな〜……
しかし実行したらあとで大変なことになるので、我慢我慢。
残念、また今度。

細い半島なので、所々道の両側に海が見える。
山の上にはあちこちに発電風車。
佐田岬を別名で名付ければ「風の半島」だな。
強風が吹き、風力発電のメッカのようだ。
道の駅では「風の写真コンテスト」なんてやっている。
しかし一緒に原子力発電所もあり「原発反対」の横断幕もある。
「密輸、密入国監視中」の看板も。
複雑な場所でもあるな。

佐田岬の駐車場に着いたら、強風の中、おばさんが鰺の干物、海草、ミカンを売りに来たので断った。なんだかこういうの台湾みたいだな。
そういえばあちこちでミカンの栽培をしていた。さすが愛媛。
駐車場から先端の灯台まで1.8キロ歩きになっている。
強風で吹き飛ばされそうだ。
この中往復したら1時間じゃすまないし、飛ばされて海の藻屑になるのいやだから、遠くから岬の先端眺めるだけにした。

何にもなかったけど、地の果て訪問シリーズに1つ加わって満足した。
大体、地の地の果てなんだから何もあるわけ無いよな。
さて、ここから徳島まで高速道路で6時間。四国は広いな〜。

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