2014年8月2日土曜日

1408EU-01:コペンハーゲンでオーストラリア産Wagyuu

和牛のヨーロッパへの売り込みが活発になってきている。
神戸ビーフは世界的に有名で、日本からの輸出も実績があるが、日本各地の産地ブランドの和牛がそれぞれ輸出活動をするより、オールジャパンで進められている。
先月はオールジャパン最初のロット600キロが出荷され、パリとEU本部のあるブリュッセルで試食パーティが有名レストランなどの関係者多数に行なわれた。
さて、ヨーロッパでの和牛のマーケットというのは昨年あたりから「Wagyu」の「Kobeスタイル」ビーフがちょっと高級な専門店やスーパーマーケットで販売され始めている。レストランでも同じブランドのメニューが出され始めている。
このWagyuブランドとは何かというと、多くはオーストラリア産のもので、日本の和牛とアンガスの掛け合わせにもWagyuブランドが付いている。
 その元は、一つには20年ほど前にある北海道の生産者が米国に和牛の生体を送り、そのあと今度は米国からオーストラリアに送られ、オーストラリアでの生産が始まった。この北海道の生産者は現在87歳ほどの人で「美味しい日本の和牛を世界の人に食べてもらいたい」という趣旨からやったそうだが、当然日本中の生産者の猛反対にあり、関係協会から除名された。
これは、NHKの特集に詳しい
別のルートではクローン牛の研究からの流れという情報もある。
 コペンハーゲンに着き、シャワーをあび、今夏最初の晩は何を食べようかと借りたアパート周囲を調べたら「BEEF N` BEEF」というオーストラリアンレストランにこのWagyuがあるので早速市場調査。
牛肉メニューは、1クローネ19円で、
コールド・ミンス・ステーキ 200g 195クローネ
オージー・ワギュウ・バーガー 250g 225クローネ
オーストラリア・ブラックアンガス・リブアイステーキ 300g 275クローネ
オーストラリア・ブラックアンガス・テンダーロインステーキ  100gあたり148クローネ
そして、
オーストラリア・ワギュウ・リブアイ 100gあたり185クローネ
となる。
もちろんワギュウ・リブアイで、100グラムでもやってくれるかな? と思ったが喜んで大歓迎。いい店だね。
出て来たプレートは硯のような質感で、小型のステーキの上に串刺しにしてグリルした野菜と、大きな角切りにしたポテトが乗っている。
早速ステーキを一切れ食べたら、グレードはA-3程度の赤身なのでさっぱりとし、味は和牛の風味がたっぷり、熟成しているようで旨味がたっぷりあって軟らかい。
これはすばらしい! 驚いた!
一緒にワギュウのハンバーガーも頼んだが、これはミディアムレアと頼んだのに焼き過ぎでダメだった。
この店繁盛店で、サービスもフレンドリー、客が続々と詰めかけていた。
すっかり満足して帰ってからふと疑問、こっちの人はWagyuuは日本のものだと知っているのだろうか?

オールジャパンの和牛ブランドは、そのサブブランドとして、神戸や米沢などの産地を表示する方向のようだ。
ヨーロッパのシェフ達の見方は、味は素晴らしいが価格が高いので、普通のステーキとしては難しく、小さなポーションでソースや調理の工夫で使いたいという意見がずいぶんあったようだ。
日本の屠畜場を初めとした関連業界は輸出も視野に入れた衛生管理に積極的に取り組み始めたところが出て来ている。日本産和牛の世界への挑戦、期待しよう。オーストラリア産に負けるな!

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