2010年1月5日火曜日

能舞台の丸鍋






京都河原町の交差点の裏路地にある老舗「しるこう」に。

観光時季の昼は行列が出来るこの店も、今日は紅葉が終わったあたりで、客は少ない。
昼いそがしいというのは、店の維持に大事なことで、昨今無くなってしまう店が多い中で、安心だ。
この店は厨房の前に畳の座敷があり、それを囲んでカウンターがある。
まるで能舞台で食べてるみたいで、実に京都らしい。

昼は有名な弁当が中心だが、夜は刺し身から始まって、かなりの料理が出される。
まずは刺し身メニューを見て、フグ、マグロ、鯛を頼んだら、見事に一つの皿に盛りつけられている。
フグと他の刺し身が一緒の盛りつけなんて初めてだが、実にバランスよく優雅。
これが畳能舞台の前に置かれたところなんか、アートだな。

フグの白子焼のあと、丸鍋。
丸鍋はスッポンを小さな土鍋のスープにしたもの。
これまた能舞台にあうんだな〜〜〜

とろりとしたウニの葛汁のあと、仕上げは鯛茶漬け。
少なめに盛った御飯の上にたれ漬けした鯛の切り身が乗り、ご飯が見えないほどの海苔が敷かれ、すり下ろしワサビがトッピング。
その上から目の前で熱い出し汁を注ぎ入れてくれる。
今まで上品に食べていたが、こうなるともう我慢出来ず、下品に丼持ってズルズルかっ込むと、安心した美味しさが身にしみる。

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