2012年6月14日木曜日

藍屋で東北応援





岩手県大槌町は東日本大震災で町ごと流された。
ビルの上に観光船が乗っている写真が報道されていたが、あの町だ。
そして「浜娘」ブランドの清酒メーカー「赤武酒造」も工場ごと流された。
ここの古館社長、一時はあきらめたそうだが、周囲に励まされ「赤武酒造復興計画」の途上にある。

赤武酒造では昨年末から今年初めにかけて、盛岡市内の酒造タンクを借してもらうことができ、新酒を製造出来た。
工場は流されても、酵母は盛岡市内の工業技術センターに保管されていたからだ。
不幸中の幸い。
この復興計画第1段の「浜娘」を、すかいらーくの「藍屋」が東北応援の一環として、6/14日から提供する。
すかいらーくの活動、素晴らしい。

1週間早く先行スタートする三鷹新川店に早速行った。
若いウエイターはしっかり教育を受け、やる気もあり、てきぱき応対。
まずは生ビールといった所で「一緒に、すぐ出る水ナスは如何ですか?」とさわやか営業。こういうの気持ちいいね。
しゃきしゃきと冷えた水ナスを齧りながら、あっという間に生ビールは無くなり、「復興応援の浜娘お願いしま〜〜す」

枡に入ったグラスと「浜娘」のボトルを持って来て、私の目の前でどくどくと注ぎ出した。
団塊世代のノスタルジックはこういう時、皿に乗せたグラスからどれだけ酒を溢れさせて注いでくれるかが気になる所。
いまここでは、皿じゃなくて枡なんだから、どうするだろうと見ていたら、グラスから溢れてもまだまだ注ぎ続けている。
じっと見ていたら、回りの音が聞こえなくなり、目と口が枡にあふれ落ちる酒に吸い込まれていくようだ。
そして、注ぎ終わったら、酒は枡からもあふれそう。
グラスの上に表面張力で盛り上がった「浜娘」がぷるぷると揺れている。
振動の原因は私の鼻息のようだ。

この状態では持ち上げるわけには行かないので、口をグラスに持っていく。
今度こそ本当に吸い込まれそうだ。
逆にズルッと一口吸い込んだら、頑丈な味。
さわやかとか端麗では無い。
古館社長が言う「ガッツラ〔ガッツリ)」がふさわしい表現。
この力強さ、復興の意気込みと合ってるな。

相場高の中なのに、よくこんな価格で出してくれたな、と思うような浜松産うな重を食べながら、グラスの「浜娘」が無くなりかけたので、枡の方をグラスにドバッと入れたらまたあふれそうになって、慌てて止めた。
まだ枡の中に酒が残っている。
グラスより枡に入っている方が多いんじゃないか。

うな重半分ほど食べた頃、枡の方も無くなったので、再び「浜娘、もう1杯くださ〜〜い」
皆さん、復興応援で、藍屋のうな重と「浜娘」よろしく。

なお、赤武酒造では今年秋、FSSC22000の要求事項を取り入れた新工場を立ち上げる。
進め!「浜娘」

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