2008年6月30日月曜日

野辺地産と野辺地弁





八戸で乗り換え、特急白鳥で野辺地着。
「しばのや」0175-64-4888へ。
ここは地元の魚を出してくれる、寿司もある小料理屋。
今日の野辺地産、まずは雲丹。
よい雲丹というのは小粒だが、出て来たのはまさにこれ。
とろりと濃厚なのが、地元の山菜に乗っている。
パックを見せてもらったら「野辺地町漁業協同組合」のラベル。
これなら偽装は無いだろう。
カメラのアングルを低く、横30度ぐらいから撮ったら、雲丹の海。

ここの大将、今日は「近くの温泉」に行って来て、そのあとビールを飲んだそうで、実に気持ち良さそう。
いつも青森弁で、半分ぐらいしか言っていることが分からないのだが(地元の人と話していると90%不明)、酔っぱらって次第に更に分からなくなって来た。

次は「野辺地のカレイ」
さっぱりと煮付けてある。
皮と身の間のゼラチンがなんだか厚いようで、とろけるようだ。

大将、生ビールのサーバーから自分でグラスに注いで、どんどん呑んでいる。
だんだんビッチが早くなっている。
最初に「赤見の刺身をちょっと」と頼んだのだが、全く忘れているようだ。
酔っぱらっているから、催促しない方がいいだろう。包丁で手を切ると悪いから。

大将また何か話しかけて来た。
どうも私に質問をしているようだ。
3回ほど聞き直したら、私の出身を聞いているようだ。
「東京」だと言ったついでに「言っていることがよくわからないから、ゆっくりしゃべってくれ」
私の言っていることは完全に分かっているから、自分のしゃべっていることも私に分かると勝手に思っているようだ。

大将、奥にまた何か言った、次の料理を女将さんに指示したようだ。
ビールのピッチ、ますますあがり、何か言ってはガハハハと楽しそうだ。
今度はシラスの卵とじが鍋で出て来た。
私は卵はあまり食べないのだが、口をつけてみると、見事な卵だ。
「この卵も野辺地産?」
そうだと言ったあと、何か言っている、どうも産地の名前のようだ。

地元産のおいしいのが出てくるし、愉快な大将で面白いのだが、脳みその言語判断ゾーンはフル回転。
今の所、大将、呑んでいるだけで、仕事何もしていない、すべて奥の女将さんから出てくる。
次はいったい何が出てくるのかな?

2008年6月26日木曜日

マグロの漬け


「体が利くうち、旅に出る!」
と言って、日本橋の寿司屋をやめ、旨いものの宝庫、有明海に居たり、世界を旅し始めてしまった大将に教えてもらったマグロの漬け。
赤見のサクの上から、熱湯をざっとかけて表面を白くしてから、醤油とちょっと酒を入れたタレに36時間冷蔵庫の中で浸ける。
これを切り身にすると、中は赤黒くなり、見た目にはダメだが、一口食べると、しっとりとろりとした絶妙の味。
ワサビではなく、和芥子をちょっと付ける。
江戸時代はワサビが高級品だったので、芥子で食べたということだが、これが実にあう。

2008年6月25日水曜日

ポークホック


焼き肉屋にある豚足は足の先部分、その上はスネで、アイスバインになったりひき材になる。この間にある部分をホックと米国では呼んでいる。
豚足とスネの間の複雑な関節部分で、スジ、軟骨がたくさん。ゼラチンいっぱい。
米国ではスーパーや専門店で当たり前のように売っているが、日本では珍しい。
家人がこれを見つけて買って来て、生姜を入れて数時間煮込んだ。
煮込むと言っても、沸騰しないようにする「シマー」とか「シーム」というやり方。
たっぷり煮込み、脂が抜け、残ったのがゼラチンの複雑な塊。
ごろりとしたのを掴んで、マスタード醤油を付け、ガリガリ。
スジ、コネクティブテイシュー、皮とその裏側、この小さな塊には、いくつもの魅力的な味が入り組んでいる。
それぞれ外しながら焼酎を飲んでいると、小さな骨に次第に分かれ出し、バラバラになった残骸が皿の上に残った。
さあ、2個目行こうか!

2008年6月24日火曜日

姫竹汁、野尻湖と米沢




野尻湖名物、姫竹の味噌汁は、サバの缶詰と煮る。
そう、缶詰でなければだめなのだ。
缶詰も「金華 手詰め さば 水煮」が一番だそうだ。
サバ(缶詰の汁ごと)、タマネギ、姫竹で味噌汁を作り、山椒の葉を香り付けに乗せる。

これに対して、先日行った米沢では、白みそで、姫竹だけにする。

どちらも取れ立て姫竹の料理だから、シャキシャキ。

それではおばあちゃん、今度は夏が終わった頃、そのあとは新蕎麦が出る11月にでも。

2008年6月23日月曜日

採れ立て姫竹




野尻湖のおばあちゃんの所には、いろいろな人が食材を持って来てくれる。
皆、おばあちゃんが好きで、気にかけてくれているのだ。
今日も呑み始めた所に近所の「タケノコ採り名人」が、大量の姫竹を「さっき採って来た」と持って来た。
「よしきた」と、おばあちゃん、古い大きな風呂敷を敷き、その上に新聞紙にくるまれた姫竹を広げ、包丁でシャカシャカと下処理し始めた。
私の家内が教えられて手伝う。
姫竹の先端を斜めにカットし、皮を一気に剥く。
皮をむいた姫竹は、艶やかに光っている。
ちょっと1本、生で、味噌を付けてかじる。
ぱりん、いい香り。
おばあちゃんの娘さんが(とはいっても70代だが)皮付きのまま焼いてくれた。
アチチチ、と、皮を外してかじると、ほろり食感。
ゼンマイが出てくるわ、大根が出てくるわ、野尻湖の清涼な空気と滋養たっぷりの土からの食がどんどん出てくる。
自然からの食べ物、静かな湖畔、親切な皆さん、ストレス全く無し。
こんな生活しているから、おばあちゃんいつまでも元気一杯なんだろうな。

2008年6月20日金曜日

野尻湖のウナギ




東京を出るとき33度だったのに、長野に近づくと17度になり、野尻湖に着いたら13度。
東京との温度差、20℃!
半袖のまま運転して来たので、寒気に震え上がった。

野尻湖のおばあちゃんの所に時々遊びにいくが、今月おばあちゃんは98歳!
元気いっぱいで「作業してくる」と、もんぺに履き替え、家庭菜園のエシャレットを採りにいった。

野性味たっぷりのエシャレットかじり出したら「野尻湖産でつくったんだよ」と、ウナギの薫製が出て来た。
軽く乾燥熟成されているので、味がしっかり固まっていて、よく噛むと旨味がじわじわにじみ出てくる。

2008年6月19日木曜日

一升瓶のキャップ


カウンターの目の前で、女将が一升瓶から徳利に酒を入れている。
その注ぎ口を見たとたん、子供の頃を思い出した。

硬めのビニールか柔らかめのプラスチックの材質で、栓を抜いた一升瓶の口にかぶせ、中身を漏らさないように徳利に注げる。
口先が独特の形状になっていて、こぼれないのだ。
子供の頃、これがどこにでもあり、酒だけでなく、醤油等の瓶にも使っていた。
女将に聞いたら「最近これ売ってなくてねー、貴重品だよ」

親父がやっていたラーメン屋で、醤油を一升瓶から客席テーブルの醤油入れに移すのにこれを使っていた。
ラーメン屋の前には、焼き鳥屋(豚の内蔵の串刺しの居酒屋)をやっていて、酒瓶に使っていた。客からお酒の注文が来ると、これを使って徳利に移していた記憶がある。
この頃の私のおやつは、シロ(豚の小腸の串焼き)、小さな三角形の袋におみくじと一緒に入っているピーナッツ)だった。

中学一年の頃、ラーメン屋で親父もおふくろも居ない午後、言われて店番していたら40歳位のおじさんが入って来て「焼きそば」と言った。
親父もお袋もしばらく帰ってこない。
「出来ません」と、どうしてか言えなかった。
仕方なく、見ていた記憶を頼りに適当に作って出した。
おじさん無言で食べている。
そういえば、味見もせずに出してしまっていた。
食える状態になっていたのだろうか?

おじさん食べ終わった。
立ち上がり、うつむいている私の方に来た。
文句を言われるのかな〜?
おじさんは言った、
「おいしかった、いくら?」
いいおじさんだったなー。