2008年1月31日木曜日

サワラのタタキ




サワラの身を丸ごとちょっと焼いて表面に焦げ目を付け、サッと冷やしてから厚切りにしてある。
カツオのたたきのサワラ版。
大きな切り身だ。
半分食べたら、とろけるような軟らかさ。
表面が焼かれているので、魚の甘さが引き出されている。
ポン酢味で、横にサラダタイプの野菜が乗っている。
もう半分の切り身でサラダを巻いて食べたら、中華風刺し身のようだ。

仕上げは煮湯麺(にゅうめん)

腹落ち着いて、ぐっすり寝て、翌朝起きたら、ホテルの部屋の目前は、黄金色の朝陽に輝いて
いる福山城。

2008年1月30日水曜日

河豚の皮


この間ディスカウントスーパーで河豚の皮があったので買おうとしたがちょっと迷ったところに「ビニール買うの?」と家人のささやき。
そう、低品質の河豚の皮は味気なく、ビニールみたいだ。
おいしい河豚の皮、食べたいなー。
というところに、ここ福山で出て来た。
薄切りにした刺し身で、横にたっぷりと盛り付けてある皮を巻いて食べると、さっぱりした河豚の身と、こりっとして濃厚な味の皮が口の中で一体になる。

2008年1月29日火曜日

のれそれ


「のれそれ」は、アナゴの稚魚。
平べったい小さな柳の葉のような形をしていて、半透明。
酢味噌やポン酢などで食べる。
これが出て来ると春なのだが、ずいぶん早いな。
「初物です」
一匹引き上げてみると、小さな小さな黒い目がついている。
つるりと食べると、コンニャクのような口当たり。
今年も春がきた。

2008年1月28日月曜日

磯牡蠣(いそがき)禁止?


広島県は福山の冬は、何といっても磯牡蠣だ、と、わくわくしながらいつもの店「八寸」に入ったらマスターが「磯牡蠣、禁止なんです、なぜか分かりませんけど」
磯牡蠣は親指かちょっと大きめ程度の丸っこいコロッとした牡蠣で、このあたりしかない。それが今年は禁止なんだそうだ。
なぜか分からないという。
市場にももちろん出回ってないそうだ。禁止なら当たり前か。
ホテルに帰ってからインターネットで調べたが見当たらない。
どなたか知りませんか?

2008年1月23日水曜日

焼酎のお湯割りカップ


いつも家ではビールの後ワインなのだが、寒い日、焼酎のお湯割りを飲むこともある。体を腹から温めて、ぽかぽかと寝ようという作戦。
適当なお湯割りグラスがなく、探しているのだが、なかなか無い。
外では店のグラスをそのまま受け入れて、なんとも思わないのだが、家でとなるとこだわりたい。
大きければ飲み切るまでに冷めてしまう。
小さければ面倒くさい。
ガラスが薄いと持つと熱い。
かといって茶わんのようでも味気ない。
昔、店で飲む時、コースターを乗せて蓋をし、冷めないようにしていたこともあった。

これだ! というカップが、家に既にあったのに気が付いた。
ずいぶん前、ヨーロッパに旅行に行った人からのお土産で、瀬戸物で蓋のついたビヤカップだ。
これはビールの泡の保護の為、蓋がついたもの。

このカップに、まずお湯を半分ほど入れ、細くなった部分から上に、適量の焼酎を入れる。
熱いお湯の上から冷たい焼酎を入れるので、焼酎は自然に下に混じりながら落ちて行き、カチャカチャ混ぜなくても適度に混ざる。九州の入れ方と同じだ。
蓋をして、ちょっと蒸らし、蓋を開けて、一口飲むと、実にいい具合だ。
すぐに蓋をして、飲む時開け、すぐに閉める。
蓋はしっかりと閉まる。
焼酎の香りは逃げないし、いつまでも温かく、熟成もする。
こんなカップ、眠っていませんか?

今晩も寒そうだ、これで飲るか。

2008年1月22日火曜日

タバコとストレス

先週明けに出かける前、メールチェックしたら、長年おつきあいをしている食品メーカーの社長が亡くなったとメールが入っていた。52才。
びっくりして、がっかりして。
一生懸命仕事をしていた。社員を怒鳴りつけていることも結構あった。
大きな岐路のあと、業績が良くなり、経営が再び安定した矢先だった。
タバコをたくさん吸っていたが、やめた矢先でもあった。

落胆して、ブログ書く気になれなかった所に、大学時代の友人の奥様から電話メッセージが入った「電話下さい」
本人でないのが気になった。
電話したら奥様が出て「トマムではお世話になりました」
3年ほど前、彼らも入れた大学時代の友人夫妻4グループで、北海道のトマムに旅行したのだ。
「トマム、面白かったねー、また行きたいねー!」
と言ったら、短時間の空白。
「実は……」
ガンで亡くなったという。58才。

7年前に発病したあと、昨年秋に倒れる前までは、元気にしていたようだ。
ということは、トマムに行った時には本人も家族も分かっていて、そんな中での旅行だったわけだ。
ちっとも気が付かなかった。
「あれが最後の夫婦旅行でした、楽しかった」
…………

彼もタバコをずいぶん吸っていた。
バブル時代の最中から後まで、不動産関係の仕事で、大変なストレスだったようだ。

親しい人の死は、自分のこれからの人生を考えさせられる。
健康はいちばん大事。

タバコが体に悪い、ガンへのケタ違いに大きいリスク、という事が分かっているのに、世の中にまだタバコが存在すること自体、きちがい沙汰だ。
そして、まだ吸っている人がたくさん居るという現実。

この2人の病気の原因がタバコとストレスとは限らないが、タバコは体に最悪だということが分かっているのをやめない手はない。

最近タバコをやめられたという数人の人は、全て同じ禁煙道具を使っていた。
これは「31段階の離煙パイプ
本人だけでなく、家族と、会社の為に、試してみてください。

2008年1月16日水曜日

津軽弁の親切料理屋




野辺地に着いたら駅からまっすぐタクシーでいつもの料理屋へ。
「しばのや」0175-64-4888
青森県上北郡野辺地町字助佐小路1-4 
まず「鮪の赤身の刺し身」と頼んだら「今日は白子がありますよ」というので、ポン酢で。
本タラの白子はぷりぷり。
フジツボもあった。中からほじくり出してちょっとすすると海の味と一緒に素朴な身が入ってきた。
「イワシの塩焼き」と言ったら大将が「それよりハタハタが入ってますよ」
この店は、メニューにあるの頼むと、違うのを勧める。
かといって、お任せにすると、1人なのにとんでもない量が出て来るので、オーダーの仕方が難しい。
おまけに津軽弁。
大将とお客さんの会話を聞いていると、ほとんど分からない。
津軽弁の親切料理屋、今晩は鍋焼きうどんで仕上げ。
「まかど温泉富士屋ホテル」の広大な温泉に雪を眺めながらざぶっと浸かり、ドタッと睡眠に入った。

2008年1月11日金曜日

熊野シリーズ9:食材保管庫は「ねずみ落し」



天井から大きな棚が吊られている。
これは食材の保管庫。
「ねずみ落し」式。
天井から吊られた棚は、棚の上の屋根の部分があり、その下に食材を置く棚が吊られている。
下の棚部分の方が上の屋根部分よりも小さい。
上の屋根部分の周りには、和紙が短いカーテンのように回り貼られてぶら下げられている。

上から鼠が降りてきて、食材の所に降りようとしても、たらしてある和紙があるので、落ちてしまう。
滑り落ちると、下の食材保管棚の方が小さいので、鼠は床に落ちる。
ネズミは頭がいいから、理解して近づけないのだろう。
おまけにこれなら天井からの埃が食材に落ちない。
よく考えてあるねー。
この「ねずみ落し」構造、現在の厨房にも使えないのかな?

しかし、私はネズミ歳のうえ、誕生日はミッキーマウスと同じ11月18日なので、複雑な気持ち。

この後、浜松で活魚ビジネスをしていた人が引退してやっている活作り抜群居酒屋、伊豆土肥温泉の磯料理、横浜でピアノ・バイオリン・チェロトリオのクラシック生演奏時々ジャズアレンジ付きドイツ料理レストランワインたくさん、と巡って、年末のジャーニーは終了。懐かしい東京に。

2008年1月10日木曜日

熊野シリーズ8:高野山総本山の大釜




瀧神温泉から高野山に抜ける道は更に山中に入っていく。
旅館を出てすぐに「凍結注意」という表示がある。
まさか、昨日の昼は明るく暖かい海岸沿いを潮風いっぱい受けて走っていたのに。

高度はどんどんあがり、標高1,100メートルを越えた。
峠になったら雪道になっている。
シフトレバーをマニュアルの2速にして、カーブの多い坂道を最低速度で慎重に走る。
時々陽が照る。
しばらくしたら雪が降ってきた。
すごい天気だな。
何とか乗り越え、高野山に入っても、まだ雪がちらほら。

和歌山県の重要文化財になっている台所を見れるというので、高野山真言宗の総本山、金剛峯寺に入った。
さすが総本山、大規模。
僧侶や修行者の人数も大変なのだろう、台所には大きなカマド。
いちばん大きなカマドは、二石窯が3つあり、1度に2千人分の御飯が作れるという。

川崎専務、松本常務、これで弁当の御飯炊いたら?
数回転させれば1日分炊けますよ。

2008年1月9日水曜日

熊野シリーズ7:生卵かけ御飯




翌朝、朝風呂入って出て来た朝食も、山のものがいっぱい。その中に赤玉の小さめのたくましそうな卵がある。
全国的に生卵は「インエッグ」と言って、確率は低いが卵の中にサルモネラエンティリティディス、という、名前だけはエレガントな食中毒菌が入っているようになったので、保健所からホテルや旅館で出すことは禁止されている。
しかしこの山中ではまだ関係ないようだ。

カチンと割ろうとしたら割れない。
何だ、ゆで卵なのかなと、力を入れてぶつけたら、やっぱり生卵だった。
殻が硬くて、簡単に割れなかったんだ。
こういう頑丈な卵は久しぶりだ。これなら大丈夫。
久しぶりの生卵かけ御飯。
生卵に醤油を入れ、軽くかき混ぜ、熱いごはんをよそい、真ん中にちょっと凹みを入れ、生卵を半分どろり。軽くかき回して茶わんを持ってがぶがぶかき込む。
あっという間に一杯無くなり、残った半分の生卵でもう一杯。
子供の頃、これにバターを入れるともっとおいしくなるので、たっぷり入れたらしかられたことを思い出した。
自家製だろう、椎茸と山菜の佃煮は、さっぱりと出来ていて、これも御飯に乗せて食べたら最高。

2008年1月8日火曜日

熊野シリーズ6:美人の秘湯、瀧神温泉




海の熊野を攻略したら、今度は山も行かなくちゃ。
串本の水族館を覗いたあと、田辺の手前で右折、熊野山中奥深くに入って行く。
残念ながら、奈良山中と那智を一晩で往復する、天狗、仙人は見かけなかった。

着いた所は美人の秘湯、瀧神温泉の「上御殿」。
由緒ある重厚な建物で、露天風呂は鮎釣りが出来る渓流沿い。
すっかりのど乾いて腹減って出て来たビールは「熊野古道麦酒」
いたどりという山菜、アマゴの塩焼きが素晴らしかった