2009年4月3日金曜日

0904ロンドン02:ブータンノワール






ロリン・マゼール(ローリン・マーツェル)のコンサートをエンターテイメントなどの紹介雑誌「Time Out London」で見つけた。
ロリン・マゼールは私が学生の頃、大活躍していた指揮者で、もうだいぶ歳のはずだから、今行っておかないとあっちに行ってしまうかもしれないと、あわててチケットを確保した。
メインは、シベリウスの2番。

ロイヤルフェスティバルホールに着き、席に座っていたら、後から4人の家族連れが来て「席が違いませんか?」
チケットを見比べたら、ダブルブッキングだ、時々こういうことがある。
係のところに行き、我々は二人だから、我々が移る、と言ってしばし待つ。

こういうときは、移った方が得になることが多い。
ダブルブッキングした席は、38ポンドの中レベルだが、係が「こちらへ」と先に立って案内してくれる。
どんどん前の方に行き、中央ブロックの前から6列目。
うまくいった。こういうトラブルは楽しめる。

座ったとたん、コンサートマスターが現れ、ロリン・マゼールさんが登場。
プログラムを見ると、彼は79歳。
しかし、堂々としたスマートな歩きだ。
もうすぐあっちに行きそうだ、なんて、とんでもない。
背中ぴんと伸ばし、にこやかに挨拶、「サンキュー」と拍手の中でも彼の声が聞こえそうな近さ。
さっと振り向き、指揮棒を上げると、上着がねじれる音がシュッと聞こえる。
ロリン・マゼールさんのこんな近くにいるなんて、ダブルブッキングトラブルに感謝感謝。

シベリウスの2番は雄大な曲で、第4楽章クライマックスでは悠々と気持ちよさそうに指揮をしている。
力強く終わった直後、ウワっと会場がどよめいた。

22時近くに終了し、目を付けて置いたコンサートアプローチにある「The Aochduke Restaurant LLP」に飛び込む。
237-3812-81
ここは毎年のようにレストラン関係のアワードをとっているところで、1階はバー、2階がレストラン。
2階は鉄道高架線を支える煉瓦のアーチになっていて、それがそのまま店の天井になったデザイン。開店して28年とか。

メニューの種類は少ないが、充実している。
メインではなく、アントレだけを頼み、居酒屋風。
ブータンノワールは豚の血液を使っており、別名「血のソーセージ」
ぎっしりとおいしさが詰まっている。
ボンレス・ポークホックのテリーヌ、と言った表現のメニューは、アイスバインの肉を外し、松の実を入れて軽く固めた野性的な味。
蕎麦代わりに、海老のソテーをのせたスパゲティ。
サービスもとても親切な好店。

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