2008年12月27日土曜日

冬眠中

冬眠に入ります

  とうみんにはい……

    とうみんに……

      とうみ……

        と……

          zzzzz……

2008年12月26日金曜日

天然小鯛の塩焼き





長いドライブのあと、徳島のホテルへチェックイン、早速「美味しい店は?」
ホテル近くの居酒屋に入ったら、なんと流行っている店だろうか、店員も良く気が付く。
また牡蠣が食べたくなる。
今度は焼き牡蠣。
でかいの1つ、中くらいの1つ、小さいの1つの3個入り。
やはり蒸すよりも縮んでいるが、ふっくらと焼けていて旨い。

「天然小鯛の塩焼き」を頼む。
丁寧に焼いてあり、身をほぐすと小さくても鯛、気品の良い半透明の白い身がふっくらと現れた。
骨の回りまできれいになめつくす。

仕上げにまたうどんが食べたくなったので、この店いったん閉め、数軒先にある紹介情報にあったうどん屋に行く。
四国に来て今まで食べたうどんはまあまあ程度だったが、ここのうどんは腰がある本物。

2008年12月25日木曜日

風の半島





佐田岬は四国の西の果て。
細ーく長い半島が、八幡浜市から西に伸びている。

八幡浜市というのは、昔は九州と四国を結ぶ旅の拠点だった。
吉村昭の「ふぉん・しいふおるとの娘」という小説があり、オランダ人の医者、フォン・シーボルトと長崎の遊女の間に生まれた娘が医者になり、長崎と四国の間を何度か旅をするが、そのルートとして紹介されている。
長崎から九州を横断し、大分の臼杵から八幡浜に船で渡るルートがあったのだ。
これもあって、一度来てみたかった。

この半島の果てはどうなっているのだろうか?
地の果て、突き当たり大好きな私としては行かないわけに行かない。
途中に三崎港があり、ここから大分に行くフェリーが出ている。
途中何台かすれ違ったトラックは、大分ナンバーが多く、中には群馬もあった。
遠くまでこのフェリーを使って運んでいるんだな。
乗用車のナンバーは、京都、姫路、名古屋などがある。
その中に乗らないくせに私の多摩ナンバーも。

三崎港のフェリーターミナルがあった。
ふらふらと、夢遊病のように、ターミナルに入りたくなった。
これに乗れば大分に行け、時計回りで九州を一周したいな〜……
しかし実行したらあとで大変なことになるので、我慢我慢。
残念、また今度。

細い半島なので、所々道の両側に海が見える。
山の上にはあちこちに発電風車。
佐田岬を別名で名付ければ「風の半島」だな。
強風が吹き、風力発電のメッカのようだ。
道の駅では「風の写真コンテスト」なんてやっている。
しかし一緒に原子力発電所もあり「原発反対」の横断幕もある。
「密輸、密入国監視中」の看板も。
複雑な場所でもあるな。

佐田岬の駐車場に着いたら、強風の中、おばさんが鰺の干物、海草、ミカンを売りに来たので断った。なんだかこういうの台湾みたいだな。
そういえばあちこちでミカンの栽培をしていた。さすが愛媛。
駐車場から先端の灯台まで1.8キロ歩きになっている。
強風で吹き飛ばされそうだ。
この中往復したら1時間じゃすまないし、飛ばされて海の藻屑になるのいやだから、遠くから岬の先端眺めるだけにした。

何にもなかったけど、地の果て訪問シリーズに1つ加わって満足した。
大体、地の地の果てなんだから何もあるわけ無いよな。
さて、ここから徳島まで高速道路で6時間。四国は広いな〜。

2008年12月24日水曜日

四万十川と足摺岬






1回行ってみたいと思っていた四万十川を訪ねた。
雄大な川で、地元の人が汚さないように一生懸命なのがわかる。
川下りをしているカヌーが途中3艇。
こんな川なら、乗り心地いいだろうな。

四万十市を抜けて足摺岬へ。
のんびり走っていたので、また夕日の時間になってしまった。
東京よりかなり西なので、陽の入りも遅く、室戸で5時ちょうど、足摺では5時2分。

今日の宿泊は宿毛。
いつものようにホテルのフロントで「美味しい店は?」
近くの小料理屋に行って、まずは「地牡蠣蒸し」
牡蠣は、焼くと縮むが、蒸すと縮まず、ふっくらと仕上がるようだ。
小さい海丸ごと3個つるり。

ここにもいろいろな貝がある。
「ながれこ塩焼き」とあるのでなんだと聞いたら「小さなアワビみたいなのです」
これはトコブシ。
なんと5個も来た。これで800円。

仕上げは今日も四国のうどん。

2008年12月23日火曜日

ダルマの夕日コンテスト






時刻通り午後13時10分、正確に徳島港に着いたフェリーから下り、16℃、晴れの中を室戸岬までドライブ。
室戸岬から高知へ向かう途中、すごい夕日になったので名も知らぬ海岸で停めた。
夕日は沈む直前、歪んで、一瞬つぶれ、ダルマのようになるが、その瞬間をとらえた。
高知のホテルで地元放送局のテレビニュースを見ていたら「ダルマ夕日コンテスト」をやっているという。なかなか良い企画だな。

ホテルで教えてもらった地元の魚を出してくれる居酒屋に飛び込む。
昨日のお粗末な夕食のカタキを取らなくては。
メニューを見ると、かつをわら焼きタタキ、焼き物では、ちちこ塩焼き、バランボ塩焼き、マグロカマ焼き、貝類では、にな貝、ちゃんばら貝、にし貝つぼ焼き、酢の物では、えんこう、地がき酢、さえずり酢みそ。
なるほどというのもあるし、全くわからないのもある。ちゃんばら貝なんて、高知らしい名前だな。

地がき酢の牡蠣は、小型の丸っこいもので、福山の牡蠣にそっくり。
バランボ塩焼きは、カツオの腹身の塩焼きだった。脂があって旨い。
ちちこ塩焼きは、カツオの心臓の串焼きだ。コリコリして珍味。
さえずりというのは鯨の唇。鯛の唇大好きな私としては当然注文。
たっぷりいろいろ食べ飲み、満足満足、これで昨日のカタキ取り終わり。
仕上げは四国のうどん。

2008年12月22日月曜日

フェリーの旅




東京有明埠頭19時発のフェリーで徳島へ。
このフェリーはカジュアルフェリーと呼ばれていて、レストランはなく、am/pmの冷凍弁当を自動販売機で買い、備え付けの電子レンジで調理する。
そういうことならと、総菜とサンドイッチを持ち込み、ガラガラのホールで東京湾の夜景を見ながらのんびりやろうか。
車のトランクで冷やしておいた缶ビールを開け、餃子、海老の天ぷら、あじのフライでのみだし、おおっぴらにポーンと音をたててシャルドネのハーフボトルを抜いて、サンドイッチもつまみ。

フェリーの風呂は温泉のように掛け流しの湯がこんこんとあふれ、気持ちがいい。
この船には二等寝台しかないが、入ってみれば昔でいう一等寝台みたいなもので、ゆっくり寝れる。

翌朝、またゆっくり風呂につかり、さて朝食をどうしようか。
昨晩持ち込んだ食い物はすべて食べてしまった。
腹も減った、徳島到着は午後1時、
仕方なくとても懐かしいカップヌードルのカレーを自動販売機で。
若い頃、こういう旅をしょっちゅうやっていたが、久しぶりにやるとわくわくする。

2008年12月19日金曜日

伊勢エビ天丼ダブル






三島のベルナール・ビュッフェ美術館に寄った。
この美術館は、個人でやっていて、習作までもそろえている。
ビュッフェの若い頃の作品から晩年までが年代別に並び、次第にビュッフェらしさが出て来ているのがよく分かる。
サインの変遷がまた面白い。
一般的には上下に錐のように鋭いタッチで書いたサインだが、若い頃は丸っこいサインだった。
彫刻もあり、展示館の外に設置してある。

ビュッフェ美術館の隣に、同じ経営で、井上靖文学館がある。
「しろばんば」等を初めとする作品の初版本や、直筆原稿、旅行の写真と一緒に、本も売っている。
若い頃読んだものも多いが、内容はもう忘れている。もう一度読もうか。
私の本の読み癖は、気に入った著者の本を続けて、ほとんど全部読むこと。
今夢中になっているのは、帚木蓬生(ははきぎほうせい)。その前は、フレデリック・フォーサイス、吉村昭、水上勉、三島由紀夫、内田百閒、開高健、……、などやってしまった。
吉村昭が亡くなったときも、水上勉の時も、開高健の時も、そうだ團伊玖磨の時も、マイクル・クライトンの時も、「ああ、もう新しい作品は出て来なくなってしまった」と悲しんだ。困ったことに、亡くなったのを悲しむのではなかった。

帚木蓬生が残りあと数冊になり、最新作の「インターセックス」も読んでしまったので、これからどうしようかと思案していたが、これで見つかった。
次のターゲットは井上靖だ。
とりあえず10冊ほど買い込んだ。

今回の泊まりは、石原裕次郎さんがよく泊まっていた下田東急ホテル。
このホテル、のんびり出来てすっかり気に入った。
部屋に荷物を放り込み、温泉さっとつかって、タクシーでいつもの「新田」へ。
この店、以前は料亭だったそうだ。

もうすっかりおなじみになり、刺身もお任せ。
白身のすばらしい刺身が幾種類も盛り合わせてある。

サザエの壺焼きが来た。
3個も。
錐が付いていて、きれいほじくり出す。

メニューにあっていつも気になっていた「伊勢エビ天丼」を頼む。
でっかい丼に、伊勢エビが2本も乗っている。
一緒に出て来た巨大な味噌汁にも伊勢エビの頭2つ分。
なんと乱暴な豪華さだろうか。
「大将、伊勢エビ2本も入っているよ!」
「はい、サービスです」
ずいぶん豪快なサービスだな。

すっかり満足してホテルに転がり帰り、どっと寝て、翌早朝さわやかに目が覚めたら、朝日がもう初日の出のよう。

2008年12月18日木曜日

カワハギフルコース





荻窪で音楽会が終わったのが午後10時、この時間で美味しいもの食べるには厳しいが、玉秩父ならまだ間に合うと、そそくさと中央線で吉祥寺駅下車、半ば走るようにして飛び込んだ。
玉秩父 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-23-6 0422-21-1904

この店に通い始めてもう四半世紀近く。
吉祥寺に住み始めて28年ほどになるが、その間、おいしい店いろいろ探し、料理が駄目になって無くなった店もあるし、美味しいけどしばらく通ったら値段を上げてきたので行かなくなったり、いろいろあったあげく、残っている行きつけの店は数件。
先日、この店に最初の頃から通っている常連客、地元吉祥寺の親父さんたち数人がどういうわけか一緒になり「久しぶりだね!」となったので「まだ生きてる挨拶だ!」

カワハギの刺身を頼んだら、大きな肝。まるで豆腐のようだ。
これだけ鮮度がいいと、肝醤油にならない、ころころして溶けないからだ。
肝を箸でカットして、それに白身スライスを乗せてワサビ醤油にちょっとつけ、放り込む。

キンキの煮付けは、さっぱりとした味付け。
肝が取り出して横に置いてある。これが旨いんだなー。

鯨のベーコンは、自然素直な色だ。
辛子醤油で。
脂部分はつるり、赤身部分はシャキシャキだ。

勝手に汁が出て来た。
「さっきのカワハギの骨と頭です」
これだから玉秩父通い続けるんだ。

2008年12月17日水曜日

野尻湖の新蕎麦2008年版





98歳になるおばあちゃんが打ってくれる新蕎麦を食べに今年も野尻湖畔に。
まだ雪は無く、いい天気の中、湖畔に到着。
早速出て来たのは、ふろふき大根。
面取りしてあって、丁寧に炊いてある。

新蕎麦は10月終わりに獲れているが、忙しくてなかなか行けず、12月に入ってしまったのだ。
おばあちゃんは蕎麦打ち80年。
乙女の頃からやっているから当然この年数になる。
出て来た蕎麦には、端っこが付いていて「ここも美味しいよ」
そう、カットから外れたこの平たいところも美味しいんだよねー。
蕎麦3ザル食べながら、ワインちびちび。

おばあちゃんは早く寝る。
早寝早起きで美味しいもの食べ、晩酌どぶろくが長生きの元のようだ。
ストーブに湯たんぽを乗せた。
そう、私が子供の頃、ガスにかけて温めていたそのままだ。
ここは時間も80年間停まっている。

翌早朝、静かな野尻湖畔に朝日が差し掛け、妙高が堂々と光っていた。

2008年12月15日月曜日

ルミナリエ





神戸の年末行事となったルミナリエは、不況でスポンサー資金が集まらず、来年は出来ないかもと聞き、駆けつけた。
6時点灯の瞬間を待つのに1時間と聞いたので、遅めにのんびり行き、ぶらぶらとイルミネーションのアーケードを歩いていったら、突き当たりの公園に巨大な光の城が見えてきた。
巨大なイルミネーションだ。すばらしい。これはイタリア産。

イルミネーションに染まった人々の間を抜け、足はひとりでに三ノ宮駅に向かい、いつもの「宮本」へ。
寒ムツの刺身があり、どんなものかと頼んだら、弾力がある肉。
蟹サラダは、甲羅に付いた蟹味噌付き。蟹味噌サラダといった方がいいな。
椎茸焼きは、香りがすごい。
フグ白子の塩焼きはねっとりと舌に絡みつくすごさ。

2008年12月14日日曜日

メヒカリの唐揚げ




浜松駅前は年末のイルミネーションできれいだ。
駅の近くの美酒粋料理「いなせ」は、最近2回ぶらりと来たが、2回ともカウンター一人分も開いていなかったので、今回は予約しておいた。
浜松市田町323-11 オーリットビル3F西側 053-456-1451

大将「このあいだはすみませんでした」と、お詫びを言うが、そんなことはない、繁盛しているのはいいことだ。
イカゲソを焼いてもらい、焼酎をなめながらメニューを見ていたら、メヒカリがある。
目が光るからメヒカリ。
この魚は見た目は鰯の太ったののように見えるが、身は白身。
唐揚げにすると、頭からしっぽまで全部食べられる。
さらりと揚がったのを、頭からしゃりしゃり。
上品な白身の唐揚げだ。

2008年12月12日金曜日

松阪で鮭児






松阪牛の本拠地では「和田」なんとかという店がいろいろある。この「和田」というのはどういう意味なのかな?
しかし今日牛肉は食べたい雰囲気ではなく、魚系がないか。

伊勢神宮参拝後、松阪駅にレンタカーを返しに行く途中、市内に入ったあたりでうまそうな寿司屋を見つけ、店名を覚え、ホテルに着いてフロントで聞いたら「お医者様のお客などが多い繁盛店」
早速予約の電話を入れたら「カウンターはいっぱいで、テーブル席なら」というので「お願いします」
君家」三重県松阪市高町453-4  0598-51-7200

風呂にゆっくり入り、のど渇かせ、腹空かせて体勢整えて行ったら、最後のテーブル席が確保できていたようだ。
テーブルのメニューと一緒に鮭児の証明書がある。
鮭児は北海道で捕れる貴重な鮭で、味もいいが価格も高い。
何で松阪で鮭児なのか、サービスのおねえさんに聞いたら「そうなんです、大将が、買っちゃった! と言って市場から帰ってきたんです。
よい店の大将は、お客さんに美味しいものを食べさせたくてしょうがなく、儲け関係なくいいのを買ってしまうという共通点がある。
早速刺身を注文。

鮭児の魚体というのは小型だ。
小さめの切り身の表面は、じんわりと脂肪がにじみ出て、品よく光っている。
思い切って一切れ全部口に入れると、とろりなめらかな舌触りで、かむと甘みが口一杯に広がった。

この皮どうなったんだろうか? 頭は? スペアリブは? でも全部食べたら破産だな、と思い悩みながら3切れなくなってしまった。

このあたりは牡蠣の産地で、牡蠣の土手鍋があった。
一緒に生も頼む。

仕上げはマグロ赤身漬け握り。

トイレに行ったら「雪隠」と表示。
古風でいいねえ。

2008年12月11日木曜日

伊勢うどん





京都から松阪へ近鉄特急で。
特急の指定席を買うのに「グリーン車みたいなのはありますか?」と聞いたら、410円プラスでデラックス車両というのがある。
乗り込んだらなかなかいい席だが、前の車両がサロンカーだというので、のぞいてみたらこっちの方が広くていい。
車掌に移りたいと行ったら、どうぞというだけで、料金は同じ。
チケットカウンターでなぜ言わないのかな?

早速移って、ガラガラなので、あちこち席を移動しながら、反っくり返って紅葉の奈良路を眺めていたら、車掌が変わったようで、「最初に決められた席に座っていてください」という。石頭の車掌が居るな。

しばらくしたらまた車掌が替わったようで、今度はわざわざ「こちらもお使いください」と、さっき私が反っくり返っていた4人掛けのボックスを指差した。今走っているところはそっち側の方が景色がいい。
近鉄さん、車掌の品質がかなりいろいろありますね。石頭への教育をよろしく。営業営業。

松阪駅でいつものプリウスをレンタカーし、伊勢神宮内宮の駐車場に入り、ちょっと腹減ったなとお参り前に参道に入ったら「伊勢うどん」の看板がたくさん。
伊勢うどんというのは食べたことがない。

これは、スープのないうどんで、醤油系の薄いたれを丼に入れ、その上にゆであげたうどんと具を入れたものだ。かき回して食べる。
このあたりは昔、お伊勢参りに来た人々の宿屋や飲食店が並び、全国から集まる人々に食べさせたうどんだったのだろう。

問題になった「赤福」はどうなっているかのぞいたら、繁盛していた。
後で関係者に聞いたところ売り上げは復活どころか、大繁盛しているという。
北海道の「白い恋人」も復活している。
しかし「吉兆」は駄目なようで、東京にある売店を見ても閑散としたまま。
この違いはどこにあるか考えたが、庶民の食べ物が反省復活すると大衆は受け入れる。しかし高嶺の花は反省復活しても庶民の目はザマミロのままになるのかな?