2009年7月14日火曜日

桑名の焼きハマグリ





桑名でいつも行く「ICHIZUSHI
素晴らしい突き出しが出て来た。
ころりとおいしさ閉じ込めて蒸した子持ちシャコ。
昆布締めし、ゆず胡椒で九州風にして、芽ネギを巻いた白身。
そして締め鯖。
これだけの突き出しなら、おかわりしたいな。

若い店主が大皿を静々と捧げるように持って来た。
最近お目にかかったことのない大きなハマグリが山盛り!
桑名のハマグリは有名だが、最近大きなのはほとんど無い。
これを知っている桑名の皆さんびっくり「よくもまあこんなのあったもんだ」
店主の顔が「どうですか!」と語っている。

焼きハマグリになって出て来た。
身がパンパンに膨らんでいる。
ガブッとかじったら、汁が飛び出したので、あわてて吸い込んだ。
貝柱を削り取って口に入れたら、コリコリ。
もう1個行こうか!

2009年7月10日金曜日

金平糖から生命の起源


京料理で、デザートのあとに金平糖が出て来た。
古風古式に作ったものだ。
いびつだが、俺こそ本物だと、胸を張って、これも古風な小皿の上に乗っている。

金平糖の作り方は、砂糖に少しの水を加えて鍋で溶かし(蜜)、芯となる芥子粒をしゃもじに入れて撹拌し、何回もすくい上げていくと、自然に出来上がるのだそうだ。
どうして丸くならないで、角がいくつも出て来るのか、分からない。
角の数は、24〜36だが、メーカーの「エビス堂」で数えたら、ここのはどういうわけか17が多かったそうだ。
どうしてこの数になるのかも分からない。

百年前、物理学者と文学者を一緒にやっていた寺田寅彦。
関東大震災を予告していた。
俳句と文学は夏目漱石に師事した、というよりも、転がり込んでずっと居ついた、のようだ。
その寺田寅彦が、金平糖について書いたエッセイがある。
科学と科学者のはなし—寺田寅彦エッセイ集 」の一節

金平糖は、芯から作っていくと、なぜ角が出て来て、その角の数も大体同じなのか?
寅彦は「フラクチュエーション:統計的異動:平均からの離反」(一言で言えば「揺らぎ」かな?)からそうなるのだろう、を、物理学的考察した。
わずかな揺らぎがあり、揺らぎから平均に砂糖水が均一に着かないで偏り、角が出来てくる。
揺らぎは金平糖の生成から見ても、世の中たくさんあるんじゃないか?
不可思議の大元である生命も、揺らぎから生まれたんじゃないか?
フラクチュエーションは、物質から生命が生まれた原因なんじゃないか?
と、寅彦は思考を巡らしていく。

すごいね、金平糖から生命と物質の境目まで考えちゃうんだから。
金平糖をかじりながらこの話を同行者にしていた。
金平糖から、宇宙規模まで、たった数分で行き来できる。
コスト無し。
人はなぜ思考できるようになったのか?
フラクチュエーションかな?

店を出たら、生命の中の京都は、さわやかなフラクチュエーション。

追記:この2週間ほど後に羽田空港に行ったら、同じ現象の菓子があった。
ロール状に回転させながら具を絡ませて大きく太くしていく菓子がディスプレイされていて、これが、最初は丸太状だが、大きく太くなるにつれて、小さな角が出来ていくのだ。

2009年7月9日木曜日

鯉の漬け



鯉の刺身の横に半透明の皮が添えてある。
鯉の皮は、フグの皮にも匹敵する。
ゼラチンの紐皮。
真ん中に寒天のようなダイス状の塊がある。
これは、骨でとったスープの煮こごり。
涼しく、さわやかな鯉刺し盛り合わせだ。

仕上げにも鯉が出て来た。
鮪の漬けと同じ調理をした、鯉の漬け。
竈炊きの御飯の上に、鯉の漬けが乗り、その上に紫蘇がたっぷり。
上にぱらぱらと散らしてある紫色の粉末は、乾燥醤油。
御飯に、一切れの漬けを乗せ、乾燥醤油を2かけほど乗せ、紫蘇をたっぷりまぶして高く盛り上がったのを、崩れないように一口。
京の風が頭の上まですかっと抜けた。

2009年7月7日火曜日

鮎の解禁


6月の始めに京都近郊の鮎が解禁になった。
銀閣寺前の店に入ったとたん、竈の上に鮎がいっぱい。
串に並んで刺され、炭火の遠火でじっくり焼かれている。
風味たっぷり含んだ白い煙が立ち上っている。
「鮎が解禁になりました」

養殖の鮎は太っていて脂がのっているが、天然か、半天然の鮎は脂は少なく、引き締まった肉だ。鮪で言えば赤身だな、ブリで言えば北陸の天然物だな。
顔は、養殖のは優しく生活に満足といったところだが、天然は凶暴だ。
犬でいえば秋田犬とシェパード、鳥でいえば鳩と鷹かな。

一人二匹もついてきた鮎を、バリバリ頭から。
京都に夏が来た。

2009年7月6日月曜日

田螺(たにし)


八寸に小さな貝が入っている。
「田螺です」
田螺は、子供の頃食べたような記憶があるが、今ではゲンゴロウや鮒みたいに絶滅したみたいなものだ。
楊枝を使って身をほじくり出し口に入れたら、昔の風。

小さな干魚はサンマの稚魚。
九州の北側から日本海を北海道に向かっているところを捕獲された、旅はじめのサンマの子供。

2009年7月2日木曜日

ポット型浄水器





エコロジー時代なのに、ペットボトルの水は大量に流通している。
輸送、ボトル、リサイクルでのエネルギー消費で、大量の資源を使っている。
昔は水道の水で当たり前だった。
おいしい水、ということで、水の商品化が始まって大きな産業が出て来たわけで、経済効果から見たらたいしたものだ。
エコロジーと水、複雑な問題。

エコロジー最先端のドイツではペットボトルのリユース(再利用)が行われている。
ビール瓶などと同じだな。
リサイクルはペットボトルを壊して再生するのにエネルギーが居るが、リユースなら10回とか、かなり使える。
日本でも、パルシステムと環境省が共同でリユースの実験事業が行われており、私も検討会に参加させて頂いた。
ペットボトルのリユースは、日本でも進めるべきだろうと思う。

我が家でも以前はペットボトルの水を使っていて、毎週大量のボトルをリサイクルに出していた。
しかし、2年ほど前から、ポット型浄水器に切り替え、すっかり定着し、費用もリサイクルボトルもほとんど無くなった。
水道の水をボットに入れると、フィルターを通してちょろちょろ下に浄水されて落ちる。
この水を、料理、飲用、すべてに使っている。
そして、おいしい。
おいしいから定着したわけだ。
フィルターは4ヶ月ほど使える。

日経の土曜日付録紙特集で水道水の飲み方ランキングが出ていた。
ポット型浄水器は4番目。
蛇口からそのままが当然最も多いが、ペットボトルを買わなければ当然そうなる。
水のおいしさとエコロジーの関係……

2009年7月1日水曜日

月山筍





「霊峰月山から命がけでお届けします!」と書いてある。
1日30キロしか獲れないという幻の筍を送ってくれた。
貴重品だな。
まずは一本、皮をむき、半分に裂き、フライパンで素焼きにし、少しのオリーブオイルとバルサミコでイタリアン風。
まったくえぐぐ無く、ぽくぽくと、栗みたい。
月山の清冽な水を吸い込んで育ったんだな。
さて、残りはどうやって食べようかな〜